Vol.33 滝ノーラさん

大阪府発 セラピスト対象の ビジネス講座・教室運営

オフィス画竜点睛 滝ノーラ さん
大阪府大阪市

笑いがたえないオリジナルの講座を企画運営。セラピストの経済的自立をサポート

事業内容は?

自社サロンを拠点に、「セラピストで食べていくための方法」を教える講座を企画運営し、講師も務めています。主な受講者は現役のセラピスト、コーチ、カウンセラー、またはそれらの職種を目指す人たち。講座の内容は、「いかに楽に集客するか」をモットーにした集客ノウハウ、セラピーテクニックのアップなどです。また、どれだけ頑張ってもイマイチうまくいかない人のための、お金と顧客が向こうから寄ってくる潜在意識改革講座「YUMEKANAプロジェクト」、サロンを週1回無料開放する「おしゃべりDAY」を開催したり、個人向けのビジネスコーチングもしています。

その事業はどのように市場ニーズを満たすのか?あるいは顧客の課題を解決するのか?

ターゲットはズバリ、“食えないセラピスト”です。セラピストはお客さまに喜ばれる仕事ですから、憧れる方は多いんです。養成のための民間スクールも数多く存在しますし、特別な免許もないので簡単に独立できますから、独立を目指す人も増えています。でも、経済的自立ができるかどうかが問題なのです。平たく言うと“食べていけるセラピスト”は、100人に1人いるかいないかではないでしょうか。つまり、セラピスト業界で独立して働いている99%の人たちにとって、セラピストで食べていく方法は、喉から手が出るほど知りたい情報といえるのです。

同業者や競合との差別化ポイントは?

私自身は、「綾小路きみまろ」を目指してます(笑)。というのは半分冗談ですが、うちの講座は受講生が終始笑いっ放しなんですよ。講座で知識を教えたからできるようになるというものではなく、教え方にも戦略が必要です。受講者が実際に食べていけるようになるために、どう教えたらいいのかを徹底的に考えて戦略的に講座を企画しています。そうすると、自然にお笑い系セミナーになりますね(笑)。業界的には、穏やかで優しい癒し系の講座が多い中、うちは「いかに簡単に、爆笑しながら、気がついたらできてた!」にポイントを絞っていますので、ここが大きな差別化でしょう。また、お客さまはセラピーや講座のファンだけではなく、私のファンでもあるので、私自身の個性そのものも差別化のポイントになっていると思います。

準備もせず、資金がなくても、人とつながる力さえあれば、起業はできる!

起業のきっかけや動機は?

20代の頃は会社に勤務し営業職をしていましたが、母の介護が必要となり、必然的に長時間拘束される仕事ができなくなり退職。しかし、親を食べさせていかないといけないので、大手スーパーの野菜売り場でパートを始めたんです。「私の人生、時給850円で野菜切って終わるのか……」。辛かったですね・・・。何とかそこから這い上がる方法はないかと考え、トライしたのが占い師でした。独学で勉強し、占いハウスに個人契約で入店。営業経験が生きたのでしょう。すぐに売り上げ1位・リピーター獲得数1位になり、1年後には店長に。その後、セラピストのためのセミナーをするために独立。占い師やセラピストなど同業者の声を聞いて必要性を感じたからというよりは、自分がなぜ私が占いハウスで成功できたのか、他の同業者がなぜ食べていけないのか、その理由がわかっていたので絶対にニーズがあると確信したからです。

起業前の予想と起業直後の現実は?

ありがたいことに起業前の予想通りでした。とはいえ、顧客を増やし売り上げを回収するにはどうしたらいいのかと無い知恵を(笑)絞って出てきた答えが、たくさんの人に関わっていただくことでした。「お金が無いなら、みんなに手伝ってもらえ!」と、友達を3人を誘い、一緒にサロンを立ち上げたのです。その仲間と互いにコーチングし合うことで、自分の中での棚卸ができ、営業職も含めたこれまでの自分の経験も生かして、事業を展開できたと思います。

起業しての醍醐味は?

自分が成長していることが、すごくわかります。迷ったり悩んだり、転んで泣いたりもしますが、それもすべて楽しい!と生きてる実感がわきます。こんなに心が動くことが経験できるのは、起業という、「自由と責任」を担う生き方にトライしているからこそ。人の可能性は無限大だということを実感できますね。もうひとつは、“人のつながり力”で道は開けるということです。サロンオープンの翌月からスタッフにお給料が支払えたのも、今、全国各地での講演を展開できているのも、“人のつながり力”のおかげです。資金がなくても、人とつながる力さえあれば、起業できるんです。

愛を提供するセラピストが経済的に自立できれば、世界平和へ前進

いま、一番課題だと感じる事柄は?

現在の経営状況を評価すると100点満点で100点です(笑)。迷うことも失敗することも、まだまだ足りない所もありますが、真剣に仕事に向かい合っているのならばそれでOKだと思うから。とはいえ、組織自体の動きが遅いのが課題と感じているので、スタッフ間の連携を密にしてスピードアップを計っていきたいと考えています。

今後、実現したい経営上の目標は?

今年は日本各地での講座開催を目標に、他社とリンクして仕事を外に大きく展開しようと計画していたのですが、目標設定した翌月から東京・九州と毎月数回の講座を定期的に行うことが決まりました。また現在、他社とのコラボで別の計画も進行させてます。これは、セラピスト業界にとってはすごいウォンツであり、他社はまだ気づいてないニッチな事業なので、詳細はまだ言えません(笑)。来年には始動できるのでお楽しみに。

事業を継続発展させることよって実現したい夢は?

「ノーラさんのおかげで年収1000万になりました!」というセラピストを500人つくることです。そうすれば、私がその500人の家に1日ずつ泊まりに行ったら、500日間タダで旅行できるでしょう? というのは冗談ですが(笑)、そんな濃いネットワークを持つことができれば、今後どんな展開もできるだろうと思うんですよね。また、セラピストというのは愛を提供する仕事です。愛を提供する仕事で食べていける人がたくさん出てくるということは、それだけ、たくさんのお客さまが愛で満たされていく。つまり結果的に、日本中が愛だらけになる。そのために私は、まずはセラピストが経済的に自立できるように、普通に食べていけるための方法を教えているわけです。いつか、世界中にセラピストをあふれさせることになれば、世界が平和になる。そう信じて、頑張っていきます。

滝さんのプライベート&ストレス解消法

漫画の『ONE PIECE』とアウトプットで元気ハツラツ

趣味は漫画の『ONE PIECE』を読むことです。独立してスタッフを集める時、いろんな人を口説いたセリフが「リアルでワンピースやらないかい?」でした。仲間の大事さ・信じるって何なのかを教わった愛読書なので、ワンピース無しには私はビジネスを語れません。それと、皆さんも同じだと思うんですが、やはり仕事が趣味なんです(笑)。「仕事のことを考えるな!」と言われることが一番のストレスになりますね。しかし、煮詰まることも多いので、そんな時は、スタッフに自分の思いをしゃべりまくります。そうすると、あら不思議(笑)。自分の頭の中が整理されてスッキリするんです。アウトプットすることは、リフレッシュ効果とモチベーションUP効果がすごくあると実感しますね。


【文】NICe編集委員 岡部恵