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増田紀彦の視点「どうする? 日本経済」
Column
厳しさを増す経済・経営環境に立ち向かうために、NICe増田代表理事が送る、視点・分析・メッセージ 。21日配信のNICeメルマガシリーズコンテンツです。
ドイツ中小メーカーの海外戦略に学べ!




【機械もすごいが、専用サプライもすごいドイツメーカー】

私事で恐縮。4月に自宅を移したのだが、
転居先にはキッチン設備がほとんど備えつけられていなかったため、
新たにシステムキッチンを購入することにした。

ここで悩ましいのが、自動食器洗浄機の選択だ。

この間まで暮らしていたマンションで使っていたのは国産製品。
その前に使っていたのは、ドイツのバウクネヒト社製品だった。

バウクネヒトの食洗器は優れていたが、
残念ながら同社が日本から撤退してしまい、メンテができなくなった。
それで国産を使ったのだが、性能はドイツ製と比べると、劣る……。

そうやって思案しているうちに思い出したことがある。
バウクネヒトの機械の性能の素晴らしさはもちろんだが、
実は専用の洗剤やリンスも高品質だった気がする。
それらの消耗品は、国産の汎用品より高額だったから、
「高品質に違いない」と、思いたいのかもしれないが(笑)


【“隠れたチャンピオン”たちの販売戦略】

さて、ここからはビジネスの話。
モノづくりにおいて覇を争ってきた日本とドイツであるが、
その販売戦略は、大きく異なっている。

経済産業省発行の『通商白書2012』の中に、以下のような記述がある。

『経営学者ハーマン・サイモンは、ドイツの中堅企業の中の特に優良な企業を
「隠れたチャンピオン」と呼ぶ。①特定の分野で世界トップ3又は大陸欧州で
1位、②売上高40億ドル未満、③一般的にあまり知られていない、以上の三点
を満たす企業と定義。ドイツはこの隠れたチャンピオンに代表される分厚い中
堅企業群が、製造業の競争力の源泉を担っている。

隠れたチャンピオンは世界市場シェアを確保するため、製品・技術を得意分野
に特化させることに併せて、グローバル・マーケティング活動を行っている。
食器洗浄機のメーカーを例にこの戦略を考えてみる。あるメーカーが、ホテル
・レストラン用の食器洗浄機に強みがあるとわかった場合、病院、学校、企業、
各種団体を顧客にビジネスを拡大するのではなく、あくまで顧客はホテル・レ
ストランに絞る。ただし、食器洗浄機だけでなく、関連する浄水器、洗剤、サ
ービスを顧客に提供する。広く浅くではなく、狭く深く顧客に関わることでラ
イバルに真似をできない高い質の商品とサービスを提供することが可能になる』

消費者としての私の実感とも合致するレポートである。


【中小メーカーが生かしてこその、円安である】

しかし、上記のレポートで注目すべきは、
「中堅企業が……、世界市場を確保する」という記述があることだ。

日本の中小企業はどれだけ海外に打って出ているのだろう。
『中小企業白書2012』によると、海外事業展開する中小企業の割合は、
ドイツが19.2%なのに対し、日本は2.8%にとどまるという。

他国と隣接するドイツと島国日本では条件が異なるとはいえ、
この差は大きい。まずは10%突破を目安に、いずれはドイツを捉えたい。

せっかくの円安トレンドである。
日本の中小メーカーが、欧米に出てこその経済成長だ。
各支援機関は、我が国の中小メーカーに対して、
徹底したグローバル・マーケティング支援を実施してほしい。

<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>


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「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.6(2013.0521配信)
より抜粋して転載しました。
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