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どうする?日本経済

「感動」と「数字」を生み出すビジネスを広めたい!


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    「増田紀彦の視点 どうする?日本経済」

    第62回 
    「感動」と「数字」を生み出すビジネスを広めたい!
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【NICeなビジコン・本選は、健康・福祉関連のプランが勢ぞろい】

12月8日、東京の日本政策金融公庫・東京中央支店を舞台に、
今年もNICeなビジネスプランコンテストの本選が開催された。
6回目を迎えたNICeなビジネスプランコンテストのエントリー数は、
過去最多だった前回の121件をさらに上回る151件。
その粒揃いのプランの中から頂点に立つのは……?

グランプリ獲得プランを紹介する前に、
あらためて本選に進んだ5つのプランを見てほしい(提案者氏名の50音順)。

Ryotaro Akoさん(千葉県)
 日本初のアトピー専用の画像SNSアプリ
「アトピー見える化アプリ-アトピヨ」

伊藤直子さん(愛知県)
 コンパクト・リノベーションと自宅管理サービス
「ワンルーム耐震シェルター(高齢者向けの耐震性と居住性を兼ね備えた
 リフォーム)と自宅管理サービス」
 
佐藤あやみさん(愛知県)
「中小企業の採用につながる広報戦略サービス」

白築秀美さん(茨城県)& 渡辺円美さん(茨城県)
「離職予防を目指した良質な睡眠の提供サービス」

中河原 毅さん(愛知県)
「舌筋トレーニングで誤嚥性肺炎の予防へ!」

説明するまでもないが、
5つのプランのうち4つが、健康・福祉関連をテーマにしている。

とはいえ、151件のプラン全体に占める同分野のテーマは、
特筆するほど多いわけではなかった。
事実、二次審査に進んだが、本選進出には至らなかった7つのプランを見ると、

●大きめサイズの洋服の出張販売
●かふか みずのふるさと プロジェクト 
●キャラクター絵本による商品 PR サービス
●子供たちの脳力をグングン伸ばす「五感脳トレーニング」のプログラム提供
●地域観光産業の発展、観光資源の活性化、雇用拡大を目的とした、
 登山補助用新交通システムの提供
●次世代の紫さつま芋の生産販売
●介護事業所に特化した社会保険労務士業 ~事業拡大のお手伝い~

というように、様々な事業分野にテーマが広がっていた。

私も各プランを熟読したが、本選に進んだプランと、
その他7つのプランの間に大きな隔たりは存在しておらず、
まさに、接戦を制する形でベスト5が決定したのが実際のところである。


【強いターゲット・ニーズを示したプランが上位5位に進出】

では、その「僅差」は、何によってもたらされたのか?

一言で表すと、ターゲット・ニーズの強さをアピールしたうえで、
それを画期的な方法で解決するプランが、上位進出を決めたということだ。

「アトピー」「高齢者の住まい」「睡眠障害」「誤嚥性肺炎」……。

これらは、当事者のニーズはむろん、
多くの人が「何とかしないといけない」と思う問題であり、
職業や立場を超えて「共感」が広がるテーマである。

言い換えれば、「苦しむ人を救いたい、私なら救える」という訴えに、
賛意を示さない人など、まず、いないということである。


【小さな力でも、大きなテーマに挑めることを証明したファイナリストたち】

NICeなビジネスプランコンテストは、これまで5回開催され、
毎回、人々の心を打つビジネスプランが入賞を果たしてきた。
しかし、今回のような、大きなテーマに正面から挑むビジネスプランは、
決して多くはなかった。

この「変化」は、回数を重ねたことによってコンテストの認知が広がり、
より多くのプランが全国から集まるようになったことと無縁ではないだろう。

ということは、今回から入賞へのハードルが一段階、上がった、
と言っても差し支えないかもしれない。

ただし、大きなテーマだからと言って、大きな企業が、
これらのプランをプレゼンテーションしたわけではない。
ファイナリストたちは、いずれも個人事業主や小規模企業の経営者たちだ。

つまり、小さな力が、知恵と熱意と連携を武器にして、
果敢に大テーマに挑んだのである。
だからこそ、参加者は共感を抱き、さらに感動まで覚えるのである。

資本がなくても、組織がなくても、素晴らしい挑戦ができることを示してくれた、
5人のファイナリストたちに、あらためて敬意を表したい。


【グランプリは、社会性と収益性をアピールした中河原毅さんに!】

さて、これらの素晴らしいプランの中から、
見事、グランプリに輝いたのは、
中河原毅さんの「舌筋トレーニングで誤嚥性肺炎の予防へ!」だった。

中河原さんは、舌の筋肉を鍛えるシート状サプリメントを開発。
実際、そのシートをプレゼンテーションに際して参加者全員に配布し、
参加者は「使い勝手」を体感しながら、中河原さんの訴えを聞いた。

私も試したが、その「トレーニングツール」は、驚くほど簡単な理屈で、
しっかりと舌の筋肉を鍛えてくれるのである。まさに目からウロコ。
そして、それを使用することにより、
誤嚥が原因で起こる肺炎を予防することができると、中河原さんは力説した。

肺炎は日本人の死亡原因の第3位である。
その肺炎を引き起こす誤嚥を減らせるのは、間違いなく素晴らしいことだ。
だが、話がそこまでであれば、
他のファイナリストを引き離すことは難しかっただろう。
中河原さんは、この舌筋トレーニングシートの、もうひとつの効能を伝えた。

「実は、誤嚥性肺炎の予防に加えて、二重アゴの解消にもつながります」と。

この説明に、会場は一瞬どよめいた。
賢明な参加者たちは、すぐに、
この商品が美容市場に出回った際の「数字の大きさ」を予見したからだ。

反論を恐れずに言えば、この瞬間に、中河原さんのグランプリが決まった。

公共性と収益性、もしくは社会性と市場性、
いわば両面を兼ね備えたビジネスプランはやはり強い。絶対に強い。
売れる、儲かる、ということは、その素晴らしい取り組みが続く、
その取り組みが消滅する危険が少ない、ということをも暗に示すのである。

中川さんのビジネスプランのように、
感動と数字を兼ね備えたビジネスを社会は待望している。
起業家精神あふれる全ての人々が、そのことを肝に銘じてほしいと願う。

<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>

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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.79
(2018.12.21配信)より抜粋して転載しました。
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