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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」168 態度変容モデル 



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<最近の講話> 態度変容モデル
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初対面の男。何でもかなりの大規模農家だそうだ。
顔の皮膚に刻み込まれた皺は、広大な農地を相手にしてきた勲章だろう。
歳の頃は、60代半ばといったところか。

農業談義に花が咲いた。話題は人手不足から獣害に移った。
男曰く「イノシシに散々やられた」と。大変だな、などと思っていたら、
男曰く、「自分もイノシシドシなんだけどね(笑)」と。
ん? 亥年?
ってことは、俺と同い年じゃないか。なんだ、この男、先輩じゃなかったのか。

私はそれまで使っていた敬語を瞬時に放り捨て、タメ口に変更した。
「てっきり年上だと思っていたよ」と。

すると男曰く、「勘弁してくださいよ。私、48ですよ~」。

え? 亥年って、一回り下の亥年のことなのか! 私はタメ口すらやめた。
「おまえ、貫祿あり過ぎなんだよ!」。

整理すると、私の口の聞き方は、
敬語→タメ口→おまえ呼ばわり と、短時間の間に3回変化を遂げた。
我ながら見事な「態度変容」である。

そんな私の他者に対する一貫性のない接し方についてはどうでもよく、
肝心なのは、人の消費行動にも「態度変容」が存在するということである。

商品の購買を決めるに至る消費者の「態度」の変化を理解していれば、
それぞれの段階に応じたコミュニケーションが行えるようになり、
効果的な販売促進を実践できるわけである。

よく知られている態度変容モデルはAIDMAモデルだろう。
Attention注意→Interest関心→Desire欲求→Memory記憶→Action購入、
というわけだ。

しかし、ネットを舞台にした消費行動の場合、いささか流れが違ってくる。
Attention注意→Interest関心→ Search検索→Action購入→Share意見共有、
となっていく。こちらはAISASモデルである。

さらに最近では、初回購入後の態度変容にも注目すべきという見解もある。
Awareness認知→Memory記憶→Trial試し買い→Usage日常利用→Loyalty固定利用、
という流れである。こちらはAMTULモデルという。
化粧品や健康食品の購買意思決定プロセスをイメージするとピッタリくる。

あなたのビジネスの種類によって、どのモデルを適用するか決めればいい。
ただし、どのモデルを選ぶにしても、大事なことがある。
消費者の態度変容は、自動的に起きるわけではない、ということだ。

AIDMAモデルを例にすれば、
想定している顧客は、あなたの商品を知らない。
だからAttentionの喚起が必要!(広告宣伝などによる認知の向上)

顧客はあなたの商品を知っているが興味を感じていない。
だからInterestの喚起が必要!(セグメントを絞った訴求による評価育成)

顧客はあなたの商品に興味を持っているが欲しいとまでは思っていない。
だからDesireの喚起が必要!(キャンペーンなどによるニーズの呼び起こし)

顧客は欲しいと思ったが、それを忘れてしまった。
だからMemoryの喚起が必要!(期間や数量を限定した訴求によるニーズの呼び戻し)

顧客は買う気満々だが,売っている場所が不明、または遠い、または面倒。
だからActionの喚起!(販売・提供方法の見直しによる機会の獲得)
と、いうことである。
要するに、「態度をコロコロ変えやがって」などと相手を責めてばかりいては、
儲けるチャンスを逃してしまうよ、という話だ。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第168号(2019/0307発行)より一部抜粋して掲載しました。
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