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新たなつながりで誕生した新たなビジネス事例、その起点となる発想と実現へのポイントを紹介
「事例に学ぶ! 新事業実現法」第7回/川野真理子さん(東京都中央区)地方と東京、人と人、食と食、知恵と情報をつなげ、日本全国の地域活性を促す交流サロンを開業


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    「事例に学ぶ! 新事業実現法」

     第7回
     地方と東京、人と人、食と食、知恵と情報をつなげ、
     日本全国の地域活性を促す交流サロンを開業

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 東京都中央区/NICe賛助会員・川野真理子(かわの・まりこ)さん
 日本全国うまいもの交流サロンなみへい(ニュープラネット合同会社)
 http://www.namihei5963.com/index.shtml
 NICe会員情報はこちら
 http://www.nice.or.jp/category/members/members-tokyo/page/2
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◆第2創業を後押した故郷への思い。理想のサロンに向け未知の世界へ

アイデアが閃くと、頭の中に電球が灯るような瞬間があるが、
「それが同時に5、6個、光り輝いた」というのが、
東京から故郷おこしをコンセプトとする“日本全国うまいもの交流サロン”
『なみへい』のオーナーママ川野真理子さんだ。

川野さんは青森県津軽地方の出身。
豊かな自然は残るものの、農業・漁業の経営は厳しく、跡継ぎがいない。
そんな声を聞くたび、故郷のために何かできないかと思いを募らせていた。

2008年7月に『なみへい』をオープンするまでの10年間、
川野さんは起業家のための交流と情報交換・スキルアップを目的とする
NPO法人キープラネットを運営し、
のべ500回以上もの研究会や交流会を開催してきた。
そんな川野さんのオフィスには、全国各地からの来客が絶えなかった。

「私と話して元気になって帰る姿を見送るのは嬉しい」が、
対応している間、仕事の手は止めざるを得ない。
また、「忙しそうだから会わずに帰った」という人もいたことを知り、
申し訳ない気持ちになったこともしばしばあった。

自分も相手も時間を気にせず、ゆっくりできる空間があれば……。
そこで、青森のおいしいホタテとビールの一杯でも出して、
少々の小銭でも落としてくれたら、故郷の応援にもなるのに。
自分が忙しい時や不在の時は、来た人同士で交流して情報交換をする、
そんなサロン、あったらいいなぁ……その瞬間、電球が光り輝いた。


◆有言実行!まずは宣言。応援者を募り、合同会社を設立して運営母体に

発足10年を迎えた『キープラネット』は150%やりきった感があった。
未練はない。電球が輝いた瞬間、次のステージへと踏み出す決断をした。
最初に川野さんが実行したのは、いきなりサロンをやると宣言したことだ。
しかも、キープラネット10周年のパーティの舞台で。

会場にいた誰もが初耳、一瞬静まり返ったそうだが、
「好きなことやれ!」「頑張れ!」「川野さんらしい!」と歓声に包まれた。

だが、開業資金はない。飲食店業の経験もない。
それでも川野さんの決意に共感した人々が10人、20人、それ以上と集まり、
資金集め、物件探し、人材探しなどに川野さんと共に奔走してくれた。
まさに夢が人を動かしたケースだ。その応援団たちが出資者となる形で、
『なみへい』を運営するニュープラネット合同会社が誕生した。

いつもは笑顔の川野さんだが、先日メンターに泣き言をもらしたそうだ。
「知は力なりと言うが、無知もまた力なり。大丈夫」と妙な慰められ方に
「その通りと思った!」と川野さんは笑う。
できることからやればいい、では遅い。
やりたいことから始めて、軌道修正すればいいのだ。


◆くたびれていたら社会の損失! 組織を確立し地域おこしをより追求

東京と地方をつなげる自分の使命は、まだまだこれからだという。
近い将来、行きたい時に地方へ行けるよう、
多忙な合間をぬって自動車教習所に通い始めた。
また、都会で飲食店を営むオーナーシェフたちに協力を呼びかけ、
出身県の食材メニューで故郷を応援するという実験的な企画もトライ。

「私はもっと頑張れる。くたびれていたら、社会の損失よ!」
そのためにやりたいこと、できることに120%の力を注ぐ。

『なみへい』は、JR神田駅から徒歩3分。

東京と地方を結び、来店した誰かに、食材を担う地方の誰かに、
“閃きの電球”を灯したい。そんな思いで、今宵も18時、
目印のオレンジ色の看板と共に川野さんの笑顔が輝く。

2013.6.21 
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.7

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