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新たなつながりで誕生した新たなビジネス事例、その起点となる発想と実現へのポイントを紹介
「事例に学ぶ! 新事業実現法」第21回/谷津正樹さん(大阪市淀川区) 企業規模の大小を問わず人脈を細部までつなげる、ビジネスマッチング交流会を事業化


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    「事例に学ぶ! 新事業実現法」

     第21回
     企業規模の大小を問わず人脈を細部までつなげる
     ビジネスマッチング交流会を事業化
     
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 大阪市淀川区/NICe正会員・谷津正樹(やつ・まさき)さん
 有限会社ワイズシップス  代表取締役
 一般社団法人BMS(ビジネスマッチングステージ)理事
 http://www.bms8.info/
 NICe会員情報はこちら
 http://www.nice.or.jp/category/members/members-osaka
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◆小さくても強いビジネス!を目指し、異業種交流会へ積極的に参加

2003年にスタートした経済産業省後援の起業家輩出プロジェクト
「起ちあがれニッポンDREAM GATE」のWebサイトで、
大人気を博した学習コンテンツがあった。
メルマガで投げ掛けられた問題の回答をユーザーがWebに書き込み、
さらにユーザー同士がWeb上で議論を深めていく「起業・独立の強化書」だ。
それらの出題、解説、ファシリテーションを一手に務めたのが、
現在、NICeの代表理事を務める増田紀彦氏。

当時のユーザー数は20万人以上ともいわれ、
その中に、(有)ワイズシップスの谷津正樹さんもいた。

谷津さんは大学院在学中に起業し、「関わる人全てが“豊かな人生”を送る」
をモットーに、3DCGやWeb制作、システム開発など
IT活用することで顧客の事業が強化される仕組みづくりに励んできた。

「仲間こそが起業家の財産であり、自他の知恵をつなげることで、
小さくても強いビジネスを!と唱える増田さんに感銘を受けました。
ですがいざ、自分で交流会を運営したり、勉強会に参加したりしたものの、
思ったようにビジネスを強化するところまでは行かない。
交流会に求められているものって何だろう、と考えるようになったのです」

転機が訪れたのは2012年。知り合いの異業種グループから、
営業手法を仕組み化したい、相談に乗ってほしいと谷津さんに声がかかった。
その手法とは、「私のお客さんがこういう取引先を探している、
そちらの顧客リストに該当する企業はないか?」という具合に、
互いに人脈を紹介し合う方法だ。
仲間のニーズに応え、まずは先に仲間や顧客に喜んでもらう。
その結果、自身のビジネスへも跳ね返り、
営業成績にもつなげてきたトップ営業マンたちのグループだった。


◆現状のニーズと経営課題に応え、ビジネスマッチングの仕組みを追求

綿密なミーティングを重ね、2012年10月、
ビジネスマッチングに特化した会員制の交流会
一般社団法人BMS(ビジネスマッチングステージ)を立ち上げた。

「経営者が交流会で求めるものは、相互理解や理念の共有だけでなく、
今、商売に結びつけたい……、という目の前の切実な思い。
そこで、BMSはリアル&SNSの両面で、ビジネスの縁、企業の縁をつなぎ、
単なる交流会ではなく、出口のある会員制交流システムを追求したのです」

谷津さんは本業との二足のわらじで理事職に就き、
運営のためのマニュアル作成や、つながりが生まれやすいシステムづくり、
支部運営者の開拓、既存支部の運営の支援なども担当し、
週1、2回の運営ミーティング、大阪や東京でのリアル交流会にも参加する。
発足当初は大阪を拠点に始めた交流会も、
今では大阪・東京で2カ所ずつ、名古屋、福岡へも広がり、
今後は9月に神戸で、さらに東京では3拠点が増える計画だ。


◆明文化することで隠れ資源を再発見。人脈×人脈で互いの見込み客を拡大

谷津さん自身、これまで知人の紹介でビジネスが広がることは体験してきた。
だが、この活動を始めて改めて、“その先の人脈の可能性”に驚かされるという。
「人とのご縁は大切な経営資源だと、重々わかっていたつもりでしたが、
毎週会っているような仲でも、その人の先にある人脈まではわからない。
言葉にして、『○○について探しています』と交流会で言ってみる、
あるいはSNSで発信して聞いてみる。アウトプットし、明文化することで、
『そういえば、呑み友だちに該当する人がいた』なんて反応が出てくるのです」

リアルの会1回の開催で、40件ものマッチングが誕生することもあるという。
その際に仲介料や紹介料などは不要。会員同士の商談に運営側は一切関与しない。
あくまで、つながれるステージをつながりやすいシステムで提供するスタンスだ。

現在、経営者や会社員を問わず正会員は約200人、準会員は500人。
5年後には会員数1万人、いずれは5兆円のマッチング実績を目指している。
5兆円といえば、日本のGDPの1%に相当する数字だ。
“小さくても強いビジネス”、その無限の底力を示してくれるに違いない。


2014.8.21 
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.21

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