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新たなつながりで誕生した新たなビジネス事例、その起点となる発想と実現へのポイントを紹介
「事例に学ぶ! 新事業実現法」第25回 /寺田勝紀さん(大阪市中央区)人との交流で資源を磨き、努力を重ねて開花。専門を活かした起業家支援&経営コンサルタント業へ


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    「事例に学ぶ! 新事業実現法」

     第25回
     人との交流で資源を磨き、努力を重ねて開花。
     専門を活かした起業家支援&経営コンサルタント業へ
     
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 大阪市中央区/NICe正会員・寺田勝紀(てらだ・まさとし)さん
 株式会社ベンチャーコンサルタント 代表取締役
 ビジネスカレッジ 代表
 有限会社ヴェックス 代表取締役 
 NICe会員情報はこちら
 http://www.nice.or.jp/category/members/members-osaka/page/2
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◆他者評価を素直に受け止め、経験と実績を他分野で生かす

当たり前のようにできてしまうために、
自分では自身の“凄さ”をなかなか自覚できないが、
他者から見ると、その才が鮮明に見えることがある。

26才でデザイン会社(有)ヴェックスを設立した寺田勝紀さんは
デザイン一筋。それ以外に“才”があるとは思ってもいなかった。
デザインとモノが大好きで、人と関わることが苦手な口ベタ。
それが今や起業支援者として全国各地から講師として招かれ、
年間100本ものセミナーに登壇するという変貌ぶり。

転機は2005年、新店舗の打ち合わせで顧客先へ赴いた帰り、
顧客の相談事に的確に応える寺田さんを見ていた社員が呟いた。
「出店の知識や経営のこと、資金繰りのことも、凄く詳しい。
空間デザインだけじゃなく、そっちでも商売できるんじゃ?」

「え? あれでお金がもらえるの?」。寺田さんは驚いた。
だが実のところ、40歳を目前に人生半分という思いがあり、
危機感も感じていたのだ。
いずれ若いデザイナーには勝てなくなるだろうと。


◆求められる質よりさらに上を目指し、失敗を恐れず積極的に人前へ

その夜、ネットで偶然見つけたのが、経済産業省後援(当時)の
起業家輩出プロジェクト「DREAM GATE」のアドバイザー募集。
ユーザーからビジネスの相談事をweb上で受けつけ、
各分野の専門家が応えるものだ。

ちょうど登録締め切り最終日。
しかも「店づくりのアドバイザー」募集とある。
寺田さんは、「ならば!」と迷うことなく登録し、
やるなら本気で取り組もうと、毎晩PCの前にどっしり腰を据え、
「誰に相談したら……」というような相談も積極的に引き受けた。

結果、西日本でNo.1の相談件数を誇る人気アドバイザーとなるも、
数だけでは満足できない。もっと相談事に応えるため、
文字で伝えることも、人前で話すこともレベルアップしたい!
ほどなく公的機関から、セミナー講師の依頼が届くようになる。
「正直、ヤバいと思いました。受講者にわかりやすく伝えるには、
もっと話せるようにならなくては。中身も組み立てなくてはと」

本を読みあさり、先輩や同期アドバイザーからも学び、
講師養成講座などを受講するが、話すことへの苦手意識は続いた。
「先輩アドバイザーから『ちゃんとしゃべれているよ』と。
それを素直に受けとれるようになるまで2、3年かかりました」

それでも寺田さんは満足しなかった。
場づくりの力、ファシリテーションスキルも身につけたいと、
以降も交流会や勉強会をはじめ、打ち合わせ、社内会議、
さらには友人の結婚式に至るまで、あらゆる場面で
司会をやらせてくれと周囲に頼み、経験を積んでいった。


◆すべての経験を惜しみなく伝授し、起業家や経営者をバックアップ

2009年、仲間らと(株)ベンチャーコンサルタントを設立し、
2010年には、双方向がフラットに学べるリアルな場づくりを目指し
ベンチャービジネスカレッジを立ち上げる。
その2年後に「DREAM GATE」を卒業。

人とのつながりは広がり、かつての苦手意識も解消されていった。
だが失敗もあった、自信喪失することもあった。
それでも、進め!と自分に言い聞かせてきたという。
自身の失敗経験も今ではすべて生きた教材だ。

今もデザイナーとしてはもちろん、 経営コンサルタントとしても、
また数々のビジネスプランコンテストの企画運営でも活躍を続ける。
その合間をぬって、1対1で面談するビジネス無料相談会も継続中。

「空間をデザインし、求められる店をつくり、繁盛店になるように、
ビジネスを創る、経営者を応援する、つながりを創っていくことを
もっともっと展開したい。僕自身が輝くのではなく、
起業家や経営者を照らすライトのような存在になりたいんです」

座右の銘は「迷ったら進め!」。
無理だ、できない、と何も始めずにいれば、可能性はゼロ。
たとえ失敗しても、そこから学び、次に成長すればいい。
そのためのサポートは惜しまない。

今日も明日も日本のどこかで、寺田さんは自信を持って
起業家へ、経営者へ、エールを贈り続ける。
自らも挑戦し、生きる路を拓いた言霊、「迷ったら進め!」と。

2015.1.21 
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.26

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