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新たなつながりで誕生した新たなビジネス事例、その起点となる発想と実現へのポイントを紹介
「事例に学ぶ! 新事業実現法」第34回/山地伸幸さん(北海道札幌市)新規事業&経営経験を生かし、異業種が学ぶ場づくりを提供。共に人間力を磨き、事業成功へと誘う「起業メンター」に


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    「事例に学ぶ! 新事業実現法」

  第34回
  新規事業&経営経験を生かし、異業種が学ぶ場づくりを提供。
  共に人間力を磨き、事業成功へと誘う「起業メンター」に

         
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 北海道札幌市/NICe正会員・山地伸幸(やまち・のぶゆき)さん
 株式会社ヤマチオフィス 代表取締役
  http://www.yamachi-office.com/sop/
 『小さいから楽しいホテルの経営』メルマガ
  http://www.geocities.jp/shcc_j/merumaga1.html
 NICe会員情報はこちら
  http://www.nice.or.jp/category/members/members-hokkaido
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◆恩送りするために自身の資源を棚卸し、経営者育成に貢献

年齢や経験を重ねると、ついつい腰が高くなりがちだが、
札幌市でレンタルオフィス業を営み、起業家を応援する山地伸幸さんは、
あらゆる世代の人たちの間を縦横無尽に駆けめぐっている。

山地さんは大学卒業後、銀行員を経て、父親の会社に入社。
以来、新規事業計画・実施、現場監督や営業、工場立ち上げなど
さまざまな分野の事業立ち上げと実務・経営経験を積み、
さらにホテル事業では構想段階から関わり、東京で10年間、支配人も務めた。

「これまでいろいろな方にお世話になり、多くを学ばせていただきました。
支配人をリタイアして札幌へ戻った時、恩返ししたいと思ったのですが、
できる方は限られています。ならば、恩送りをしようと。
自分なりに経験して来たこと、経営で大切なことをお伝えして
誰かのお役に立てればと、まずメルマガ配信を始めたのです」

約3年間配信した『小さいから楽しいホテルの経営』は、
2005年に最終号を迎えるも、今なお掲載サイトへのアクセスは絶えない。

その後も、自分は何で恩送りができるか、何ができるかと棚卸しを重ねる。
札幌の各企業や大学と協力し、60歳以上向けのサロン計画に携わった後、
自身の経営経験を生かして、起業家支援に貢献することを決意。
2007年(株)ヤマチオフィスを設立し、交通至便な琴似駅近くに
「札幌オフィスプレイス」をオープンさせた。


◆謙虚・素直・感謝の心で、若手起業家に相談

ところがなかなか入居希望者が現れない。
転機は、入居希望で訪れた起業家・佐佐木絵里沙さんに対し、
キャリアも実績もある山地さんが逆に、率直に相談したことだった。
すると佐佐木さんは、起業したいという仲間が知り合いにいるという。
そこで山地さんは、
『みなさんにご意見を伺いたい。集まっていただけますか?』と依頼した。

「みなさんとお話して、共に学ぶ場の必要性を強く感じ、
まずは異業種交流会をサロン形式でスタートしたのです」

自らも学び続けることの大切さを実践していた山地さんは、
稲盛和夫氏の『人は何のために生きるのか』講演を聞き、深く共感。
そして、異業種交流会と並行して、当時まだ市販されていなかった
稲盛氏の『京セラフィロソフィ』を教材に、起業家のための読書会もスタート。


◆成功できる起業家へと支援することが、起業メンターとしての務め

現在は複数の勉強会を主催し、高校生や社会人向けの講演や、
M・Eポーター『競争戦略』を題材にした読書会から発展した『経営者変人会』、
今年10月からは、札幌市生涯学習振興財団での
「実践ワークショップ講座 本気で会社創り」の講師も務める。

「いくら素晴らしいプランを持っていても、成功しない方はしない。
どうしたら成功できるのか。そこはやはり人としての力、魂を磨くことです。
単に起業家を支援するのではなく、成功できる起業家へと支援することが
起業メンターとしての自分の使命です」

大事なのは起業した会社が利益を出し、継続すること。
雇用し、社員を幸せにすること。そういう経営者を育てることが務め。
とはいえ、レンタルオフィス業としては、少しでも長く入居してくれたほうが
ありがたいはずだ。しかし、山地さんはそれを望んでいない。

「オフィスのブースはせいぜい2人用。雇用できるほど成長すれば
うちのオフィスからは卒業となりますが、ご縁は切れませんから。
共に学び合う仲間として、勉強会でまた切磋琢磨しあっています」

山地さんは卒業生を「教え子」とも「生徒」とも呼ばず、「仲間」と呼ぶ。
そして、誰もが「先生」とは呼ばず、親しみと尊敬を込めて「ノブさん」と呼ぶ。
共に学び合う仲間に、人間力を磨き合う同志に、
年齢も立場も関係ないことを、ノブさんが率先して体現しているからだ。


2015.9.24 
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.34

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