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NICe増田代表理事が送る、新たなビジネスチャンス発見法と実現へのヒント。11日配信のNICeメルマガシリーズコンテンツです。
第26回 Go To Travel(for Business development)



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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」

 第26回 Go To Travel(for Business development)

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たとえば、おにぎり。

北海道は札幌駅近くのコンビニでのやりとりから紹介しよう。
小腹が空いた私は、適当に選んだおにぎりを2つ掴んでレジへ並んだ。

店員「温めますか?」
増田「いえ、結構です」
店員「えっ? 温めないんですか?」
増田(何だよ、まるで私が頓珍漢な返事をしたかのような、その言い方は)
  「だから、そのままでいいです」。

少しムッとしつつも空腹には勝てず、ホテルに戻って、おにぎりを頬張る私。

ん? あれ?
何じゃこりゃ???
ああ~~~~、そういうことだったのか。そんなの知らないもんなあ~。

シャケが入った「普通」のおにぎりとばかり思っていたものには、
何とバターが仕込んであったのだ。
そりゃ温めた方がいいに決まっている。
結局私は口の中でベロベロやって、自力でバターライスを作る羽目になった。

きっと北海道のコンビニでは、一般的な商品なのだろう。
加えて言うなら、大層美味しいおにぎりだった。

北海道から一気に南下して、沖縄県のコンビニで売られていたおにぎり。
こちらは見た瞬間、東京では、というか、
沖縄県以外では、まず存在しないしろものだとわかった。

形が変。三角でも丸でも俵型でもなく、四角いのである。さながら座布団。
四角く切った海苔の上にご飯を敷きつめ(巻き鮨を作る要領)、
その上に具を載せ、真ん中から二つに折って畳む。だから四角い。
ということは、握っていない。なので、「おにぎり」と言うより、
「おにぎらず」もしくは、「おたたみ」と呼ぶほうが正しい。

しかも具がびっくり。ザ・沖縄である。
ランチョンミートと玉子の厚焼きを挟んだ「ポーク玉子」が定番だが、
ポーク玉子に油味噌を加えたタイプも人気が高い。
いずれにしてもハイカロリー&超絶美味の「おにぎり(?)」である。

ちなみに私の故郷の和歌山県には、「めはり寿司」と呼ぶおにぎりがある。
とにかくでかいのが特徴だ。ところがでかいと、
どれだけ精魂込めて握っても、その重量に耐えられず崩壊する危険がある。
そこで海苔の代わりに、繊維がしっかりした高菜の葉で固く巻くのである。
なので見た目は、緑色のソフトボールといったところだ。

別に私はおにぎり談義をしたいわけではない。
「好きな食べ物は?」と、尋ねられれば、
迷わず「炭水化物」と答える私だが、おにぎりの話はあくまで例示である。

東西にも、南北にも長い日本列島には、かように多彩な食文化が存在し、
その文化をベースにした、色とりどりの食品産業が大活躍している。
まずは、この事実をご理解いただこうと、おにぎりの話をした次第だ。

10月から東京発着の旅行もGo Toトラベルキャンペーンの対象に加えられたし、
Go To イートキャンペーンも始まった。
この機会に、日本各地の食を大いに堪能しようではないか。

と、ここで話が終わったら、B級グルメツアーのススメにしかならない。
そうではなく、あちこちに出かけてみて、
「おっ、こりゃ珍しい」とか、「えっ、こんなものがあるの?」とか思ったら、
それをあなたのエリアに「輸入」してみてはどうだろう。

食材には、その土地でしか入手できないものや、
保存や移動に弱点のあるものも少なくない。
だからこそ、「その土地へ行く」価値があるのだが、
すべての食材や食品が、そうだと言うわけでもない。

北海道のバター入りおにぎりは、道外でも作れるし、
沖縄県の「おにぎらず」も、県外で作れる。

厳密な話をしてしまえば、原料調達コストを考えると、
バターはやはり北海道が有利だろうし、
ランチョンミートはやはり沖縄県が有利かもしれない。
が、大事なのは、
「それが売れるのは、何も、そこだけに限らない」という視点だ。
もっと視野を広げて言えば、
国境を超えずとも、輸出入ビジネスは成り立つという発想である。

あなたの周りの多くの人が知らない素晴らしいものを、
ゼロから考えて作り出そうとするより、
他所においてすでに十分市場を獲得しているものを仕入れたり、
あるいは、その製造方法やマーケティングを真似したりするほうが、
成功確率も実現までのスピードも、ぐんと高まるはずである。

食品に限った話ではないし、商品に限った話でもない。
他地域で定着している業態しかり、サービス方法しかり。
出かけて行って、我が目で見て、我が耳で聞いて、我がハートで感じることは、
新たな事業展開を考えるための、極めて意義深い取り組みだ。
その「視察コスト」の一部を、
ありがたくも国が負担してくれると言っているのだから、活用しない手はない。

さあ、旅に出よう。そして事業開発のヒントを、ガッツリ掴んでこよう!

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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.125
(2020.10.12配信)より抜粋して転載しました。
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