増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」317号 あなたの事業にとっての「パンダ」とは?

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<最近の他山の石> あなたの事業にとっての「パンダ」とは?
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夏になると、増田家総出で白浜温泉に出かけていくのが、
私の子ども時代のならわしだった。
白浜温泉は和歌山県にある。
もっとも子どもの頃は、温泉などどうでもよかった。
私が心待ちにしていたのは、「ハイプレーランド」という、
当時としては日本屈指のリゾート&レジャー施設に出かけること。
残念ながら今は大型ホテルに変わってしまったが。
あれから60年くらい経った。
とはいえ、最近の子どもたちも私同様、温泉なんてどうでもよくて、
「アドベン」(アドベンチャーワールドの地元での呼称)で、
パンダを見物できれば満足なのだろう。
だが、今月末にパンダはいなくなる。
パンダ誘致の立役者である二階氏の威光が衰えた途端、
引き上げるというのだから、中国も露骨だと思うが、文句を言っても仕方ない。
さあ、どうする白浜?
などと、他人事のように言っている場合だろうか?
自力でコントロールできない「魅力」や「威力」のおかげで、
商売が成り立っている事業は日本中にたくさんあるはず。
名所頼みや名物頼みだけの話ではない。
大口取引先頼みや、特定の仕入先頼みも同じこと。
あなたのビジネスにとってのパンダとは?
つまり、「それがなくなったら、大ピンチに陥るものは何か」である。
だから経営者は、それを抽出し、特定し、
それが減ったり、変わったり、なくなったりする可能性と要因を想定して、
早め早めに効果的な手を講じておく必要がある。
もちろん根本的には、最低でももうひとつ、
「パンダ」とは別の収入源を確立しておくことだ。
それこそ、今月28日に名古屋市でお話をする予定だが、
「本業+プラスワン」の視点と取り組みが自社を不測の事態から守ってくれる。
白浜の経営者たちの悲鳴を、我が身に置き換えて考えてみる。
それが経営者の視点であり、責務だと私は思う。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第317号(2025/6.9発行)より一部抜粋して掲載しました。
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