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活動報告 創職支援@福島県郡山市


福島県郡山市での会議に出席

知恵と情報提供で創職支援を





●実施日/2012年7月3日
●主な支援活動地域/福島県郡山市

●支援内容
増田紀彦代表理事、永山仁理事、小林京子理事、竹内香織氏、竹内竜哉氏、岡部恵の6名は、福島県郡山市にあるJDF被災地障がい者支援センターふくしま被災地交流サロンしんせいからの要請を受け、7月3日の第2回戦略会議に出席した。これは、6月2日にNICeが協力し開催された「みんなで植えようフェスティバル」(レポート参照)後の取り組みについて話し合うための会議。議題は主に3点。「HAPPY PROJECT」、次回イベント、新規事業について。

 

  

まず竹内香織氏が「HAPPY PROJECT」の進捗状況を報告した。
この「HAPPY PROJECT」とは、兵庫県姫路市在住の竹内氏が、2011年11月から始動した復興支援活動のこと。阿蘇山系のミネラルウォーターをペットボトルにボトリングし、販売の全収益を震災復興の寄付に充てる目的でスタートし、その後、被災地へ水を届ける活動との2本柱で展開しているもの。後者では、企業などから協賛を得て、そのロゴシールをボトルに貼る作業を福島県内の障害者作業所へ委託し、震災後に仕事が激減した作業所の雇用創出にも貢献している。そのシール貼り作業と被災地へのボトル配送は、サロンしんせいと連携する県内の各作業所で主に行われている。

竹内氏が当会議で報告したのは、ペットボトル提供目標5万本のうち、企業や個人からの協賛は6月末集計で152口・7269本であること。また、残り約4万本の協賛協力をどのように広げていくかが課題でもあるとした。おりしもこの会議の前日、NICe関東の頭脳交換会が東京で開催され、竹内氏はプレゼンテーターとして登壇。その当参加者から提案された様々なアイデアを活用し、今後の展開方針を固めていきたいと述べた。
また、作業施設のでシール貼りと配送に関しては、サロンしんせいの富永美保氏から報告。会議参加者からは、いまだに県内には水道未復旧で給水も行われていない地区があるほか、復旧している地域の保護者の多くも、水道水ではなくペットボトルの水を子どもたちに与えたいと熱望しているとの意見も。今後も関係者が連携し、協賛協力者の拡大、配送方法など柔軟に対応していく必要性を再確認すると同時に、しんせい側でも個別に「HAPPY PROJECT」の広報宣伝を行っていくことが提案された。

次に、サロンしんせいの富永氏から、6月2日の「みんなで植えようフェスティバル」で植えたヒマワリ畑での次回イベント構想について提案。満開の時期に合わせ、各活動団体の連携を深めることを目的にイベントを開催したいとのこと。写真コンテスト、ワークショップによる共働商品化などの意見が挙げられた一方で、雇用や事業創出が目的のプロジェクトであり、イベントにばかり労力を割くのはいかがかとの意見も。NICeの数人からヒマワリをテーマにしたアイデアが提案されたが、次回イベントに関しては、しんせいの主要メンバーで再検討し、たたき台を提示することになった。
最後に、郡山市在住の丸岡一志氏より新規事業「福Pad! Project」の提案がなされた。これは、マウスパッドや下敷きパッド、デスクパッド、ipadやiphoneのアクセサリにもなるという特許製品。光学式マウスでも誤動作せず、電磁波も防げるもので、商品化するための製作キットがあるとのこと。いくつかの作業機材は必要だが、障害者の仕事づくりに貢献でき、協賛企業のロゴを入れるのなども可能なため、広告媒体としても検討して欲しいと述べた。

●感想・課題・今後の予定
「いまなお水道が復旧していない地域があることに愕然としつつも、子どもたちが安心して水を飲め、仕事創出に貢献するHAPPY PROJECTの意義深さをあらためて実感しました。NICeは大震災直後から、段階を分けて復興支援活動をしています。そして開始時期を見据えていたひとつが、復興が進む地域での起業・就業支援です。これが、前回のみんなで植えようフェスティバルにNICeが協力した背景にあります。NICeが支援応援できること。それは、これまでNICeが培ってきた起業・就業のノウハウ、多様なNICeユーザーたちのアイデア、情報、知恵、そして志です。今回のJDF被災地障がい者支援センターふくしま被災地交流サロンしんせいをはじめ、いくつかの被災地とのつながりも増えつつあります。放射能問題を抱える地域への支援と、復興が進む地域での事業創出支援。そのバランスを図りながらも、NICeのつながり力で、創業・創職支援を目指していきます」

文、撮影/岡部 恵

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