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第7回コミュニケーション勉強会 レポート



2012年12月1日(土)、第7回コミュニケーション勉強会が、東京都豊島区で行われた。
この勉強会は毎回テーマを立て、職場や生活の場で活用できるコミュニケーションのスキルを紹介している。開催日が12月に入ってしまったこともあり、参加者は少なめの6名。その分、じっくりとワークに取り組み、自分と向き合う時間が持てた。



■テーマ
今回のテーマは、「ムカつく上司の言葉活用法」。コミュニケーションを取るのは、人対人とは限らない。人は無意識のうちに、自分との対話もしているからだ。もう1人の自分によって自分の心の声を聞く。これを内相とか内観と呼ぶ人もいる。

人から言われた言葉が気に障る、そんなイライラやムカムカといったネガティブな感情が湧いた時、ちょっと踏みとどまって、自分の本当の心の声を聞くためのスキルを学んだ。


■講師
(財)生涯学習開発財団認定コーチ 金井聖子氏
Y2研究所代表/(財)生涯学習開発財団認定コーチ 吉田裕美子氏

■勉強会の内容
勉強会は、いつもどおり参加者の自己紹介とアイスブレイクからスタートした。アイスブレイクは「何色ゲーム」。ファシリテーターが発した言葉から連想する「色」を、「どうぞ」の合図とともに、全員で口にするシンプルなゲームだ。「嬉しい」、「悲しい」などに対して、人がイメージする色がどのくらい違うかが一瞬でわかり、改めて「人それぞれ」という言葉が浮かんだ。

■何にムカついているの?
「ムカつく上司の言葉」とタイトルにあるように、今回は、参加者自身が体験した「ムカついた場面やセリフ」を具体的に紐解いていく内容。最初に、参加者が、誰の、どんな言動に対して、どのような感情を抱いたのか・・を具体的に言語化するワークを行った。聞き手は、ひたすらウンウンと聞いてくれる。そのような場で改めて、状況や気持ちを言葉にしていくワークを通じ、その時の感情がリアルによみがえって来た参加者もいた。


▲話をすることで、状況がリアルに浮かび上がる


■ネガティブな感情が爆発した時を客観的に分析する

人間は感情の生き物などと呼ばれている。感情によって、思考がコントロールされる部分が少なからずあるということを私達は認識しているはずだ。そして、その感情が強ければ強いほど、理性的な制御が難しくなる。今回の勉強会では、そのような状態を客観的に洞察するために、あるドラマの映像を用いて分析した。ドラマは、結婚を父親に反対された新婦が、結婚式場においても未だに邪魔をする父親に対して、「私の人生から消えて!」と叫ぶシーンで終わる。ワークでは、この先、1年、5年、10年後、新婦の状況はどうなり、どのようなことを考えるだろうか? という未来予想をしてもらった。様々な状況的な想定は出たが、「後悔の念に駆られる」という点で全員の意見が一致した。つまり、感情によって反射的な行動に出ると、本当は求めていない結果を招くことが多いということが言える。しかも、その時点では、それを自分が求めていることだと誤解しているケースが多いのも事実である。

ビデオの「未来予想図」をつくった後、参加者それぞれのケースにおいても、このままだと、この先どうなるか? ということを因果関係で表すことができる簡単なフレームワークを使って図化した。

■視点を変える
参加者自身の現状と、その後の状況を分析した後は、「ポジション・チェンジ」というワークを行った。ムカついた相手の立場を実際に味わってみるというワークだ。自分は、勉強会の冒頭で話した「ムカついた相手」になりきる。実際座る椅子も、話し手と聞き手が入れ替わることもポイントのひとつ。
そして、「自分を演じてくれる人」に対して話をするのである。その後、「自分を演じてくれた人」から何を感じたかをフィードバックしてもらうことで、それぞれの立場を改めて考え直すワークである。
参加者からは、「本当に嫌だと思っている相手なので、演じてみることにすごく抵抗があったが、やってみて、相手が感じていることが見えて来た気がする」との声があがった。

■本当に求めているものを知る
休憩をはさんで、ドラマの続きを全員で見た。結婚の邪魔をする父親に、目の前から消えて欲しいと願っている花嫁。しかし、このままでは将来花嫁は後悔することになる……という分析を参加者は出している。
ドラマでは、花婿が一役買うことで、結果的に父親は結婚を認め、すべてがうまくいく。この結末こそ本来花嫁が求めていたものだったはずであることを、ビデオで再確認した。


▲ワークシートを活用してアウトプット

その点を踏まえて、参加者自身が、本当に求めていることを探すワークを行った。ワークシートが配布され、中央の円に自分のムカついている状態を書く。円から放射状に伸びている線の先に、その感情を引き起こしているものを書き出してみる。最初から思いつかなくても、ひとつひとつ書き出していくうちに、本当に自分が得たいと思っていることが明らかになっていった。「ムカつく」という感情を引き起こしている「元」を満たすこと。これが本来その人が求めていることのハズなのである。


▲ポイント、ポイントで振り返りを


■それを手に入れるために何をするか?

本当に得たい物が見えて来たところで、それを得るために何をするかを、ワークの相手と話し合った。また、最初に自分が「ムカついている」ことをそのまま伝えた時と比べて、どのような変化がおきているか、フィードバックをもらった。
フィードバックをもらうことで、さらに気づきが生まれた。



■勉強会を終えて主宰者からの一言

「“感情”の扱い方というのは、非常に重要ですが、なかなか学ぶことが難しいテーマでもあります。今回、私たちは、“感情”というものが人にどういう影響を及ぼしているのかを客観的に知ることを第一ステップにし、そのベースをつくった上で、自分自身はどうだろう? と振り返ってもらうワークを丁寧に構成してみました。ご参加くださった皆さまから、『自分自身を深く振り返る時間が今までなかったことに気づいた』、『本当に得たいものは何だろう?と考える必要があることがわかった』などの声があがり、構成に苦労した甲斐があったように感じています。
来年のコミュニケーション勉強会は、3月16日、6月15日、9月7日、11月16日に開催する予定です。また来年も、皆さんのコミュニケーション・スキルが一段とパワーアップするよう、プログラムを考えていきたいと思います」

取材・文・撮影/吉田裕美子氏

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