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代表から

増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」38「腹痛」退治で、兵士は「不屈」




私の長期購入商品、第1位は、間違いなく『正露丸』である。
独り暮らしを始めた18歳のときから、一度たりとも欠かしていない。

効能への期待はもちろんだが、実は私、多くの人が顔をしかめる、
あの臭いと苦みが、大好きなのだ(ホント)。
もっとも、ラッパのマークの『正露丸』だけを
買い続けてきたかどうかは、ちと自信がない。

『正露丸』は、ラッパのマークの大幸薬品をはじめ、
和泉薬品工業、富士薬品、大阪医薬品工業、常盤薬品、キョクトウなど、
多くの会社が製造・販売しているからだ。
さほどに、売れまくる商品ということである。

とはいえ、この丸薬が広まった1890年代は、その臭いと苦みが嫌悪され、
大陸に出征する兵士たちに軍医が服用を勧めても、
なかなか口にしてもらえなかったそうだ(私はいい臭いだと思うけど)。

そこで陸軍首脳は一計を案じた。
「陛下ノゴ希望ニヨリ」と天皇の名を借りて、兵士たちに服用を奨励。
時代が時代だけに、これが大当たり。飲んでみれば効果覿面。
実際、1904年の日露戦争では、腹痛で戦線離脱する兵士が激減したそうだ。

ご存じのとおり、日露戦争において日本は戦勝国となった。
当時は、『正露丸』ではなく、『征露丸』(ロシアを征伐する丸薬)
という文字を商標に用いていたこともあり、
「この薬のおかげで勝てた!」と吹聴する者も少なくなかったという。

それがきっかけとなり、『征露丸』(正露丸)は大ヒット。
100年以上経過して、今なお売れまくり、一大市場を築くにいたっている。
高い効果と秀逸な宣伝の組み合わせによる、成功物語である。
ということくらい、誰でもわかる。
大事なことは、研究開発や啓蒙普及に動いたのが誰だったか? だ。
研究担当は陸軍軍医学校、宣伝担当は上記のように、陸軍首脳部である。

近年では、ファクスやインターネット、GPSなどの通信技術が、
軍事利用から民間利用に転用されたことがよく知られている。
また、今話題のクルマの自動運転も、戦闘ロボット技術からの転用だ。
いつの時代も、軍隊が抱える課題を解決した製品やサービスが、
その後、民間において大流行していくということである。

毎年刊行される『防衛白書』を開いてみると、
次代のヒット商品のヒントに行き当たるかもしれない。


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増田紀彦NICe代表理事が、
毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)にお送りしている
【NICe会員限定レター/「ふ〜ん なるほどねえ」スモールマガジン!】
増田通信・第38号(2013/10/15発行)より、抜粋してお届けしました。
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