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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」71「バック・トゥ・ザ・不便」




たとえば、怒りの感情を表す言葉の新旧を比べてみる。

【昔】憤懣やる方ない → 【今】むかつく
【昔】怒り心頭に発す → 【今】超むかつく
【昔】怒髪、天を衝く → 【今】まじ、超むかつく

先人の表現力の豊かさと比較すると、現代語の何とも稚拙なこと……、
と、ぼやきたい気持ちもなくはないが、
時代が進むほど、言葉が簡略化されるのは自然な現象であり、
言語学的にみれば、それはむしろ進化だといえる。

「進化だなんてとんでもない」と、超むかつく方もいるかもしれないが、
そうなると、Tシャツはダメで、着物をちゃんと着ないといけなくなるし、
レトルトカレーはダメで、ルーから手作りしないといけないということになる。

すべからく、人が用いるものは、使われるほどに簡略化されていく。
逆に言うと、簡略化の道をたどらないものは、死滅する。

ところが、そこは人。
そうなると、今度は旧き複雑なるものへの執着心がもたげてくる。
あわてて、「あれは良かった」などと言い出し、
わざわざ、旧式の面倒な道具や方法や言葉を好ましく感じたりするものだ。

新式の便利な道具 ⇔ 旧式の面倒な道具
新式の便利な方法 ⇔ 旧式の面倒な方法
新式の便利な言葉 ⇔ 旧式の面倒な言葉
この「 ⇔ 」(価値観の行ったり来たり)にビジネスチャンスが潜んでいる。

あるいは「 ⇔ 」を「 + 」に変えてもいいかもしれない。
たとえばテレビ。ブラウン管時代のような厚みのある木製の筐体に収まっていて、
あの懐かしい4本脚で立っているんだけど、中身は薄型のブルーレイとか。
(ウワサでは、実際にそれっぽいテレビがあるらしい)

蛇足だが、私自身は「旧式の面倒な人間」である。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第71号(2015/3/9発行)より一部抜粋して掲載しました。
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