最新情報最新レポートNICeとはつながり力NICeとはSNS代表から講演取材依頼ユーザーログイン

代表から

【増田紀彦 特別メッセージ】「悔いを残さないために、起業家がすべきこと ~~切磋琢磨の会・最終回を終えて~~」


私が仲間とともに制作会社を設立したのは1987年2月だった。
それ以前のフリーランサー時代も含めると、
非雇用人生もそろそろ30年間に及ぼうとしている。

振り返れば長きに渡り、自らの努力によって生活を守り、
多少なりとも顧客や世の中の役に立ったと思うと、感慨深い。

企業経営に携わったことのある方なら容易にご理解頂けると思うが、
外的、内的、様々な要因により、事業経営は浮沈を余儀なくされる。
ようやく挑戦が実ったと思った途端、突如、
行く手に壁やら落とし穴やらが現れてくる始末である。

起業家は、それでも前に進んでいく。
ただし、一本調子で進んでいくのではない。
立ち止まり、時には後退し、あるいは左右に別の道を探り、
ピンチによって潰れてしまわないようにしながら、進んでいくのである。

こうしたプロセスにもとづき、私は起業家の任務を以下のように定めた。

1.やることを決める
2.決めたことをやる
3.やめることを決める
(4.新たにやることを決める。以下繰り返し)

文字にしてしまえば、単純な事柄の繰り返しに見えるが、
1~3を適切に実行しない(できない)起業家がいるから、
少なからぬ数の企業が、この世から消えてしまう。

【やることを決める】
それは本当にできるのか、つまり実行できる有形無形の資源があるのか?
また、対価を払ってでもそれを欲しいと思う顧客がいるのか?
あるいは、先行してそれを実施している企業と伍せるのか?
一方、後発企業に追い越される危険はないのか?
そもそも、それをやるうえでの法的規制はないのか?
などなど、考えるべき事柄は山ほどある。

【決めたことをやる】
「やることを決めた」のはよいが、さしてニーズがなかったり、
ニーズはあっても市場に手が届かなかったりすれば、
やったところで、その事業は早晩ピンチに見舞われてしまう。
ところが、「いい事業」としてスタートが切れたとしても、
その事業を遂行するうえでの障害は次々と現れてくるものだ。

ターゲットの購買力が落ちる。仕入れ先の供給力が落ちる。
ライバルが押しまくってくる。後発も押しまくってくる。法的規制が変わる。
自然災害や犯罪に見舞われる。さらには企業内部で様々な問題が発生する。
これらの課題をひとつずつ解決していくことが「決めたことをやる」ことであり、
起業家の意欲と意識と手腕とが、徹底的に試されるシーンになる。

それでも、取り除くことのできない問題もある。
商品やサービスを提供していた市場自体が、明らかに衰退している場合だ。
経費削減や営業努力、資金調達などをはかったところで、
ダメなものはどうしようもない。

【やめることを決める】
この判断が重要になる。部分撤退か全面撤退か。
同時に、保有する経営資源を、どの市場に投入し直すのかも考える。
いわば、「新たにやることを決める」である。

営利事業か非営利事業かにかかわらず、
すべての起業家が、このサイクルを常に意識し、
むしろ、先取り的に次のステップへの準備に取りかかっておくことが大切だ。

さて、みなさんご存じのように、私はいま、自社の事業と並行して、
起業支援ネットワークNICeの経営に当たっている。

2010年4月の民営化以降、苦難に次ぐ苦難の連続だったが、
どうにか5年以上に渡り、趣旨を曲げることなく活動を維持している。
わずか5年ほどの間に、何度も方針を練り直し、
組織を変え法人の定款も変更して、変化する環境と、
NICeの理念との一致点を探り出し続けてきたから維持できているのだ。


去る9月17日、私が主宰する「切磋琢磨の会」が最終回を迎えた。
小規模事業者が大手に負けずに市場に食い込むためには、
各事業者が有する経営資源を重ね合わせ、連携して事に当たるべきであり、
そうした機会を探る目的で、昨年2月から毎月実施してきた会合だ。

およそ1年半の活動の中で、
事業連携を成功させるためには何が必要か、何が大切か、理解が深まった。
その理解にもとづく、新たな活動を準備すべきときが来たと判断し、
切磋琢磨の会を終えることにした。

「残念」と言っていただいたりもしたが、
起業家として何より残念(念が残る)なのは、
「やめることを決め、新たにやることを決める」タイミングを間違えることだ。

切磋琢磨の会を卒業し、新たな挑戦を目論むNICeと増田に、乞うご期待!
そして、多くの気づきを与えてくれた切磋琢磨の会参加者のみなさんに
心からお礼を申し上げる。

<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>


※「切磋琢磨の会」は、「つながり力」による連携ビジネスを続々と生み出す
ために切磋琢磨する特訓の場として、2014年2月からスタート。プロデューサ
ーNICe増田紀彦代表理事、コーディネーター小林京子理事により、毎月企画実
施してきた少人数制勉強会です。2015年9月17日をもって最終回となりました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.34
(2015.0824配信)より抜粋して転載しました。

バックナンバーはこちら一覧 http://www.nice.or.jp/archives/22957
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


Google+
コンテンツ