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代表から

増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」142 カットされた残業代を取り戻す、だけじゃなくて


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<最近の提案> カットされた残業代を取り戻す、だけじゃなくて
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北関東のとある都市の創業塾に参加する男性が、受講動機をこう語った。

「私はメーカーの人事部門で働いています。
当社も世間の風潮にたがわず、残業時間の上限規則を導入しました。
その結果、会社の駐車場に停めてあるクルマの中で、
延々と時間を潰す社員が、山のように現れてしまったのです。
人事としては問題だと思う一方、これはビジネスチャンスになるのではないか、
そういう思いが強まって、この場にやってきました」。

なるほど。仕事をしていればお金を使うことはないが、
会社を出て何かをしようと思えば、出費につながりかねない。
ところが残業代がカットされたから、その出費を支える収入が足りない。
それなら夕食の時間が来るまでジッとしているに限る。そういうことだろう。

確かにこれは大問題である。しかもこの問題は日本中に広がりを見せている。

この受講者は、社会変化という外的な要因から起業機会を掴もうとしている。
もっとも、人事部門でのキャリアが長い彼にとって、
「働き方」に関する事柄は、自身の資源とも重なり合うテーマだ。
では、この機会と資源とを重ね合わせると、どんな事業が起こせるのか?

本人のアイデアはまだヒアリングができていないが、普通に考えれば、
「ヒマになり、かつ、収入が減った人々」のニーズを満たすサービスになる。
私は、その事業を何とか実現し、軌道に乗せてほしいと思う。
この問題を解決しないと、日本のデフレが今以上に進行してしまうからだ。

大和総研の分析によれば、残業時間の上限が60時間/月までに規制された場合、
年間で 8.5兆円もの賃金が失われることになるという。
放置すれば、個人消費の低迷に拍車がかかり、デフレはもはや底無し沼だ。

であれば、やはりここは、「副業のススメ」ということになるだろう。

しかし、そのせいでまたまた長時間労働に戻ってしまえば元も子もない。
そうなると、時間に縛られない投資(っぽい副業)を考える人も出るだろう。
だが、言うまでもなく、投資には大きな危険がつきまとう。
そこで登場してくるのが、マルチ商法的なビジネスだ。
「会員を集めれば集めるほど、あなたは儲かる」的なアレである。
この手のビジネスの勧誘は、今後間違いなく勢いを増してくると予測できる。

でも私は、上記のいずれとも異なる提案をしたい。
「時間があるなら勉強しろ」。

自分に備わっている才能を的確に認識・把握するための勉強、
そして、その才能を磨き、伸ばすための勉強をしてほしい。
その勉強の一環として、副業に取り組んでほしい。いわばOJTとしての副業だ。

減ってしまった収入を早く取り返したい気持ちはわかる。
だが、ことは残業代のカットだけで本当に済むのだろうか?
言い換えれば、会社はあなたの面倒を生涯見てくれるのだろうか?

「会社がなくても生きていける自分を見つけ、育てるための時間を得た」。
駐車場で時間を潰している人々には、そう考えてほしいと思う。

近々、例の受講生にこの見解をぶつけてみるつもりだ。反応が楽しみである。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第142号(2018/2/14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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