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NICeなビジネスプランコンテスト入賞者に協力いただき、プラ ン発想の起点・動機、受賞後の進展、事業実現過程での頑張り どころなどをご紹介。起業・新規事業のヒントに。
「NICeなビジネスプラン誕生秘話」第9回 赤穂雄磨さん(東京都台東区)



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   「NICeなビジネスプラン誕生秘話」 第9回

 第4回NICeなビジネスプランコンテスト ファイナル進出・優秀賞

 赤穂雄磨さん(東京都)
 合同会社観光創造ラボ 代表社員
 
 受賞プラン名称
『ハラル恩典ガイドブックで三方よし
 日本の飲食店・特産物の利用拡大へ』

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◆ムスリム(イスラム教徒)にも飲食店にもストレスレスな、日本のおもてなし

国内外からの観光客で連日にぎわう東京・浅草を拠点に、
訪日外国人を国内の地方旅行へいざないたいと、
インバウンド観光業を展開している赤穂雄磨さん。
日本茶カフェ、日本ブランド専門アウトドア用品と伝統工芸品販売、
さらに店内でのユニークなキャンプ宿泊業など、
日本の魅力を伝えるアンテナショップJaponica Lodgeも営んでいる。

2016年12月開催の第4回NICeなビジネスプランコンテストでは、
『ハラル恩典ガイドブックで三方よし
 日本の飲食店・特産物の利用拡大へ』をエントリーし、
ファイナル進出、優秀賞を受賞した。

ハラルとは、イスラム教の教えに基づく「合法的なもの」「許されたもの」
という意味。逆に非合法なものとして日本でも広く認知されているのが
「豚肉や飲酒はご法度」くらいだろうか。
魚や野菜などを主とした日本食は、さぞハラルに適していると思いがちだが、
原材料にとどまらず、厳密な戒律では、調理や製造・加工過程、物流、
包装機械など多岐に至るという。

戒律に則した商品であることを示すハラル認証というシステムがあるが、
認証機関は世界に200以上、日本国内にも多数の協会・団体が存在する。
なぜなら、宗派や指導者ごとに戒律が異なるためだ。

赤穂さんは、少しハードルを下げたハラルフレンドリーという観点で、
日本国内の飲食店とハラル認証機関やモスク、イスラム教徒の3者をつなげ、
互いにプラスとなる事業プランを創り出した。

発想のきっかけは、ムスリム(イスラム教徒)おもてなしを推進する
台東区の職員が赤穂さんの店へ訪れたことだった。


◆事業化はこれから! 浅草をベースに新しいインバウンド観光を

日本国内に暮らすイスラム教徒は10万人以上、
世界人口で見ても4分の1ともいわれており、訪日観光客数も年々増加。
浅草をはじめ多くの観光スポットを有する台東区では、
ハラル認証取得助成事業を実施しており、
飲食店や観光施設向けに認証取得費用の一部を助成しているという。
だが、小さな規模の飲食店にはそれでも厳しいのではと赤穂さんは感じた。

というのも、日本国内の小さな飲食店が厳密に順守して認証を得るには、
仕入れ先から物流まで見直す必要があり、費用も時間も労力も大変だ。

また一方で、赤穂さんはイスラム教徒の立場からも考えた。
ハラル商品が当たり前に流通している自国であれば、可否の判断は容易だが、
「日本へ来たからには日本食が食べたい」と思っても、
それを食して良いかどうかを判断するのは実際、難しい。
日本を楽しみたいのに……。楽しんでほしいのに……。

そこで赤穂さんは、イスラム教徒をもてなしたい飲食店、
戒律を守ってほしい、認証も広めたい機関やモスク、
日本国内でハラルの日本食を楽しみたいイスラム教徒、
その3者をつなげる仕組みを考案。
日本だけではなく、ハラル対応が遅れている諸外国への展開も可能とした。

現時点ではまだ事業化されていないが、
インバウンド観光で新たなビジネスを創造していきたいという赤穂さんには、
ほかにも準備中の新事業があるとのこと。
今後のご活躍に注目を!


▲2016年12月開催 第4回NICeなビジネスプランコンテスト表彰式にて

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 赤穂雄磨(あかほ・ゆうま)さん/東京都台東区
 合同会社 観光創造ラボ 代表社員
 https://www.japonica-lodge.com/
 
 ○プロフィール 1981年10月17日、東京都出身。
 ハイキング部に所属した高校時代から登山をはじめ、自然に親しむ。海外で
 の大学時代にはバックパッカーとなり諸外国をめぐり、会社員時代は海外長
 期出張や海外駐在を経験するなど、常に旅が身近に。「もっと多くの人に日
 本の美しい自然地域を体験して欲しい」という想いから、退職して北海道大
 学の大学院へ入学、観光学を修める。2015年2月に合同会社 観光創造ラボ
 を設立。日本の地方への旅行推進と地方活性化のためのベースとして、東京
 ・浅草に実験的な観光体験推進施設Japonica Lodge(ジャポニカロッジ)を
 オープン。店舗内にカフェや体験型宿泊施設としてのキャンプ場も設け、泊
 まれる登山用品店として、また日本国内旅行の中継地として、国内外の観光
 客から人気を博している。
└───────────────────────────────┘

2017.9.21 配信
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.58



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