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vol.122【増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」第25回:直に会う威力】



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Vol.122             2020.9.11
つながり力で起業・新規事業!メールマガジン

起業支援ネットワークNICe https://www.nice.or.jp

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このメルマガは、NICeの活動に参加された方々、
またはNICe代表理事・増田紀彦と名刺交換をされた方々、
および全国の起業家、経営者、農林水産事業者、起業・創業希望者、
地域振興関係者、中小企業支援・創業支援機関、一次産業支援機関の方々へ送信しています。


  ┃目┃次┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 
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【1】シリーズ増田紀彦の
  「ビジネスチャンス 見~つけた」
   第25回 直に会う威力
    
【2】先輩経験談 
   あるある!ピンチ&リカバリー
   第17回 中野啓子さん(東京都)

【3】お知らせ
   ビジコン入賞者の活動報告
   クラウドファンディング挑戦 
   NICe頭脳交換会 今秋再開!など3本
   
   
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増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」

 第25回 直に会う威力

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9月3日、私は福島県郡山市にいた。
とある企業が同市内での飲食店開業を計画しており、
私はその準備の手伝いをしている。

店舗物件探しは、すでに今年の春から開始しているが、
出てくるもの出てくるもの、帯に短し襷に長しの感が否めず、
容易に契約には至らない。

もっとも、コロナ禍の今、空き店舗はいくらでもある。
焦らず、慌てず、理想の条件を満たす空間を探せばいい。
そう思っていたところに、好条件の物件が出てきた。
居抜き物件で造作譲渡無料かつ30台分の駐車場使用料も無料である。
しかしそれらの条件よりも点数が高いのが、商圏と立地だ。

私はクルマでその物件の周囲をグルグル回った。
交差点の角地にあり、どの方角からでも店舗の存在が一目でわかる。

加えて、その地区はここ数年で大型マンションが4棟新築されている。
にもかかわらず、競合する店舗は極めて少ない。
昼は近隣の企業の従業員を狙えるし、夜はファミリー層も狙える。

内覧のあと、私はテナントのオーナーとじっくり話をした。
条件面の交渉などはせず、郡山の変遷や周辺都市との差異、
注目すべき県内の再開発事例などについて情報を交換。

東日本大震災以降、それこそ雨の日も風の日も豪雪の日も、
福島県内を駆け巡り続けて早や10年。
地元の話題や事情には十分ついていける。

やはり、話は面と向かってするものだ。
テナントのオーナーがこんなことを教えてくれた。

「そこの道路の向かいにピザ屋があるでしょ。
あの会社、市内に6店舗あるんだけど、
あの店が一番配達用のオートバイの台数が多いんですよ」。

やはり私の商圏評価は間違っていなかったようだ。

正式にその物件を契約するかどうかは、私が判断することではないが、
決まれば、思う存分営業できる店になるだろう。

翌9月4日。この日は朝から晩まで、
福島県の会津地方の、しかも奥会津と呼ばれる山間地域を駆け巡った。
私がコンサルを務める食品メーカーの商品を売り込むため、
その地域にあるスーパーや小売り店、道の駅などを訪ね歩いたのだ。

5軒訪問して、5軒すべてが私のクライアントの商品を仕入れてくれるとのこと。
5打数5安打。打率10割。結論だけ言えば、凄すぎる成果である。
が、言うまでもなく、私に大した営業ノウハウなどない。

何よりもクライアントの商品に、高い商品力があればこそだ。
売れそうもないものなど、誰も仕入れてくれるわけがない。

そのうえで、訪問した5軒は、
これまた震災以降、何度も何度も訪問して、
それぞれの経営課題の解決を支援してきた先である。
「旧知の増田が持ってきた話なのだから」という側面もあったと思う。

しかし、それ以上に功を奏したのが、タイミングだ。
コロナ禍の今、東京から会津の奥地まで出掛けて行く人はそう多くない。
いずれの訪問先も、「いやー、久しぶり。元気でしたか?」と声を掛け合い、
私のほうから、「もう次に行きますので」と強く言って、
ようやく開放してもらえるほど、商談や情報交換に花が咲いたのだった。

仮にこの日の営業活動を、オンラインで行っていたらどうだったろう?
恐らく5打数0安打。打率0割に終わっていたはずだ。
いや、そもそも半数以上はオンライン環境がないように見受けられた。
とすれば、2打数0安打か……。寂しい限りの数字だ。

翌9月5日。この日は福島県白河市において、
5回シリーズのセミナーの最終回の講義を行った。
「しらかわ本気度up起業塾」というタイトルが示す通り、
かなり難易度を上げた内容で、受講生の方々も毎回苦労されていた。
そんな大変な取り組みが無事終了。
当然(昨今は当然ではないのかもしれないが)、
セミナー終了後には受講生有志主催の打ち上げが盛大に開かれた。

そういう場だから話せること、知れることも多々あり、
今後の個別支援についての方針もその場でどんどん決まっていった。

以上で3日間の福島県出張報告終了。

つくづく、人と人が直に会って話をすることが、
どれほどビジネスにとって有益なのかを、思い知った3日間だった。

言うまでもなく、その3日間、私はたくさんお金を使った。
交通費、宿泊費、交際費、通信費、自分の飲食代や土産品代……。
それでも、使ったお金を上回るお金が私に入ってくる。
テレビなどから頻繁に聴こえてくる「経済を回す」というのは、
こういうことを指すのだろう。

新型コロナ感染症対策から始まり、
いつの間にか経費削減になるということで、
企業の出張や相手先訪問、会議や会食がすっかり減少している。
だからこそ、「直に会う」威力は、普段以上に大きくなっている。

経済全体にとって、今の「自粛状況」は甚だ困りものだが、
このムードが続いてくれれば、
「わざわざ会いに行く」ことの効果は絶大のままである。
早くこの状況が収まって欲しいような、
でも、もう少し続いて欲しいような(笑)、何とも微妙な気分である。


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「先輩経験談 あるある!ピンチ&リカバリー」

第17回 
一般名称の社名のせいで無関係なクレーム電話が。
登録商標の大切さを、身をもってアドバイス

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起業したては誰もが新人。独立してから遭遇する、
始動して初めてわかる、直面するピンチや悩みの数々。
そんな「起業あるある!」事例から学ぶシリーズ。

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 中野啓子さん 2007年独立 東京都千代田区
 株式会社ビューティラボ 代表取締役
 http://www.beauty-labo.jp/
 
 独立行政法人 中小企業基盤整備機構 関東本部
  中小企業大学校東京校 ビジネスト 女性創業アドバイザー
(公財)東京都中小企業振興公社主催創業支援プログラム
  「TOKYO起業塾」インキュベート・サポーター
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化粧品・健康食品などの美容事業専門経営コンサルタントとして、
販売チャネル戦略から商品企画、販促企画、広報、広告、営業企画、
コミュニケーション戦略、顧客管理まで
トータルにサポートしている中野さん。
独立前は美容業界に従事し、商品企画や販促、お客さま相談室、
ホームページ運営管理も兼務しながら広報担当を務め、
毎月100誌以上の媒体に無料で掲載する広報術を習得し、
年間1億2000万円分の広告効果を上げてきた。
その経験、ノウハウ、知恵を、美容事業だけにとどまらず、
商品や会社の知名度・ブランド力をつけたい中小企業の経営者や担当者へ
惜しみなく伝授する「広報勉強会」を毎月開催しているほか、
経営者団体からの講師依頼に応え、商標や広告表示規制、薬機法や景品表示法、
インターネット広告表現などの専門家として活躍している。
そんな中野さんだが、「初心者的な痛恨のミス!」と後悔する事があるという。
社名だ。

「会社を設立し、自前でホームページも作成して
SEO対策もばっちり!でスタートした矢先、
『思っていたのと違う、私の髪の毛の色、どうしてくれるの?!』と
身に覚えがないクレームや問い合わせの電話が私の会社へ。
なんと、ヘアカラーで有名な、大手医薬品メーカー『ホーユー』さんに
私の社名と同名の商品があったのです。

美容業界をコンサルする研究所、という意味で、
事業内容を分かりやすくビューティラボという社名にしたのですが、
これは、誰でも使える一般名称で、登録商標にできないのです。
会社員の時は、商標にはシビアに取り組んでいたくせに、
いざ自分の会社設立時は安易でした。
事前に弁理士さんに相談して、
登録商標を取得した社名にすればよかったと反省しています。

『おかけ間違いですよ』と、電話のたびにやんわり対応していますが、
今夏に、もっと頭が痛くなるクレーム電話が……。
コロナ禍の影響か、ダイエットとバストアップを謳ったネット通販商品が出回り、
その社名が、とても弊社に類似しているのです。
しかも、初回は格安で誘い、返品や解約に応じない、不通になる、
というトラブル多発な業者のよう。
購入してお困りのお客さまが、電話しても通じない、解約できない、
ネットで検索して、『あ!きっとここだ』と、私の会社へ勘違い電話をしてくるのです。
たぶん、ホーユーさんにも同内容の電話がかかっていることでしょう。
さらに、国民生活センターからも勘違い電話があり、本当にトホホです。
こちらが相談したいと思っていたくらいです、と、
事情をお話したら、『調べもせずに申し訳ありません』と平謝りでしたけれどね。

対策として、弊社のホームページのQ&Aに、
国民生活センターが注意喚起したPDFを掲載しました。
トラブル多発がネットの口コミでも広まってきたらしく
ようやく勘違い電話は少し減ってはきましたが、
弊社契約のコールセンターに対応いただけるよう策も講じようと思っています。

半分くらいは笑い話として、講座のネタにもできますけれど、
これから起業しようとお考えの方には、
ちゃんと弁理士さんに相談して社名や商号を決めることを
身をもってお勧めします!」

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   あなたの挑戦を応援しマッスー☆
      ワンポイントガイド
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中野さんの会社の名前が「ビューティラボ」だと知ったとき、私の
頭の中で、ホーユーのヘアカラー商品「ビューティラボ」のサウン
ドロゴが鳴り響いたことを覚えています。それくらいメジャーな名
称ですし、この言葉を使う美容関連の会社や商品は実にたくさんあ
りますから、商標登録はまず不可能ですよね。実際、商標の一部に
「ビューティラボ」を用いていた商品も、商標登録を取り消されて
いる事実もあります。まあ、よく考えれば、誰も商標登録ができな
いのですから、登録した誰かが中野さんに対して、「その名称を使
うな」と言ってくる心配はないわけですが。なお、会社名(商号)
に関して言えば、商標とは異なり、本店住所が同一でない限り、同
名の会社を設立登記しても問題ないことになっています。ただし、
ひとつ気をつけねばならないことがあります。社名は自由、商品名
も商標登録されていなければ自由、なのですが、明らかに誰もが知
っているような有名な商品名や社名を名乗って事業を行うと、不正
競争防止法違反に問われる危険性がありますので、そこはご注意を。
ちなみに「美容業界をコンサルする研究所」という意味での「ビュ
ーティラボ」に関して言えば、間違いなく中野さんの会社が第一人
者です。(ますだ)


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お知らせ NICeなビジコン入賞者の進捗
  メディア出演情報&共催イベント
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第2・4回NICeなビジネスプランコンテスト フ
ァイナル進出・上位入賞の長柴美恵さん(一般
社団法人 防災備蓄収納プランナー協会)が、
防災の日にTBSラジオに出演、さらに株式会社
エナジーリンクスHPにロングインタビュー記事
が掲載されました。
 防災備蓄のプロが語る天災に備える正しい知識【エコ発インタビュー】
 https://www.eco-hatsu.com/battery/5565/
また、9月2日 徳間書店【避難・自宅待機に備える道具&保存食!
災害対策アイテム読本】に、長柴代表コメント&監修記事が掲載。
 https://www.tokuma.jp/book/b528502.html
9月10日発行『ハルメク10月号』にも登場しています。
 https://magazine.halmek.co.jp/magazine/202010/

さらに、11月21日(土)NICeとの共催で「実
体験を聞く!ノウハウを知る!戦略を築く!
企業経営を継続するための【災害対策&感染
症対策研究会】」を開催します。
詳細・お申込みはこちら
 https://bichiku-shunou.or.jp/jigyoubichiku_seminar/jigyoubichuku20201121/
 

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お知らせ NICeなビジコン入賞者の進捗
学校などへ寄贈するクラウドファンディングに挑戦
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第2回NICeなビジネスプランコンテスト ファ
イナル進出・上位入賞の白川正志さん(新潟県
柏崎市・株式会社 笑足ねっと)が、つながる
健幸運脳遊具を次々に開発し、そのひとつ、オ
リジナル迷路パズル「つなが道R(つながロード)」
を学校や教育機関などへ、継続的に寄贈してい
く「会社と学校と社会がつながりあうSDGsプロ
ジェクト」スタートしました。応援よろしくお
願いします。詳細はこちら
 https://www.makuake.com/project/tsunagamichi/

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お知らせ NICe頭脳交換会 今秋スタート

56年前の東京五輪開会式の日に、頭脳の火花を散らそう!
10月10日(土)青空頭脳交換会in日比谷公園
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約9ヵ月ぶりとなる「NICe頭脳交換会」を再開します!
新型コロナウイルス感染予防対策を図り、3密を回避して青空の下で開催します。

【内容】
「ウイズコロナ時代の成長戦略」を参加者全員で探る

【参加お申込み】
パソコン用フォームURL
https://ws.formzu.net/fgen/S11922231/
スマホ用フォームURL
https://ws.formzu.net/sfgen/S11922231/

【日時】
2020年10月10日(土) 14時~16時

【会場】
日比谷公園内「草地広場」(祝田通り寄り)
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/map037.html

※雨天の場合は別会場に変更します。
 参加お申込みの方へ事前にお知らせします。

【定員】10名
【参加費】無料
【主催】一般社団法人起業支援ネットワークNICe
 https://www.nice.or.jp


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 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃  
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先輩経験談に登場いただいた中野さん。
社名が似ているために
お門違いのクレーム電話やメールが来て大変でしょうに、
「その方もいわば被害者、お気の毒なので」と、
丁寧な対応をされているようです。
猛暑続きで何かとイライラしがちな昨今、
そんな筋違いの電話が何件も重なったら
私ならキレてしまうかもしれません。
中野さんの寛容さ・対応力を見習わなくてはと背筋が伸びました。

まだ暑い日もありますが、朝はすでに秋の訪れを感じます。
深呼吸して、どうぞ心身お元気にお過ごしくださいね。

次号は9月23日頃に配信の予定です。
(NICe広報・岡部)

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 増田紀彦代表およびNICe会員への講演・取材
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