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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」239 佳き質問者は人生の宝



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<最近の果報> 佳き質問者は人生の宝
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水戸市の起業セミナーの講義後、質疑応答を行うと告げた途端、
待ってましたとばかりに、女性の受講者が手を挙げた。

「先生の後ろの本棚には、どんな本が並んでいるのですか?」。

ええっ? 想定外もいいところの質問だ。

私の仕事部屋の壁は、一面本棚になっていて、
オンラインでセミナーなどをしていると、
私のうしろにそれが映し出される。
とはいえ、多少の距離があるから、書名までは読み取れない。

普通、こういう場面では起業に関係することを聞いてくると、
決めつけていた私が浅はかだった。
百戦錬磨の私だが、恥ずかしながら、この質問には即答できなかった。

もちろん、読みたい本をすぐ手に取れるよう、
ジャンル別に整理しているから、おおよその見当は付くが、
それでも、いろいろな本がある。

あらためて見回してみると、
やはり経済や経営に関する書籍が圧倒的に多く、
ついでデザインやアート関係の本が多い。

だが、その時私が口にしたのは、まったく違うジャンルだった。

「例えば日本人はどこから来たのかとか、
大昔の日本にはどんな人が住んでいたのかとか、
そういう感じの本が多いと思います」と答えたのだ。

実際、その手の本だけでも200~300冊はあると思うが、一番多くはない。

なのに、なぜ、そう答えたのだろう?

よくよく考えてみると、私の回答は、
「どんなジャンルの本の冊数が多いのか」への答えではなく、
「どんなジャンルの本を一生懸命読んでいるのか」になっていた。
はからずも、自分の興味感心を再認識したかたちだ。

この顛末から気付いたことがある。

相手から「正確な回答」を得たいのなら、
あらかじめ質問の内容を知らせ、相手に準備時間を与えるほうがいい。
一方、相手から「正直な回答」を得たいのなら、
相手に準備する間を与えないほうが、より良い結果に結びつく、ということだ。

さて、私の回答を聞き終えた質問者はこう述べた。

「セミナーの受講を決めたあと、すぐに、
NICeのサイトに掲載されている先生のコラムを読みました。
古いものから何から全部読みました。
そして、今のお答えを聞いて、イメージが一致しました」と。

へ~~、そうなんだ。

自分では、日本人の起源についての考察など、
NICeのコラムに書いたつもりはないのだが、
きっと、文章の奥にあるものが、どこかでつながっているのだろう。
言い換えれば、真剣に読んだ本が私の血となり肉となっているということか。

佳き質問者に巡り逢えることは、人生の果報である。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第239号(2022/2.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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