増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」312号++ あなたの才能は、才能を見出す才能と出合っている?

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<最近の質問> あなたの才能は、才能を見出す才能と出合っている?
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谷川徹三という人がいた。
明治生まれの哲学者で、法政大学の総長を務めたこともある人物だ。
ある日、谷川は家でブラブラしていた息子に、
「これからどうするつもりか?」と問う。
返答の代わりに息子は、2冊の大学ノートを差し出す。
そこに書かれていた詩に目を通した徹三は、その秀逸さに衝撃を受け、
すぐさま知己の詩人・三好達治にノートを届ける。
三好もまた度肝を抜かれ、
ノートの中から6編の詩を選んで、文芸雑誌の『文學界』に推薦する。
ほどなく、詩人・谷川俊太郎が誕生する。
才能と、才能を見出す才能とのコラボレーション。
功なり名を遂げた人々には、大抵こうした逸話が付いて回る。
逆に言えば、才能を見出す才能に出合えなかった才能は、
開花することなく、いつしか露と消えていくものなのだろう。
才能を見出された俊太郎は、
詩集『二十億光年の孤独』で詩壇デビューを果たす。
見識と情熱に溢れる周囲の人々の助力で上梓した詩集が「孤独」とは(笑)。
さて、質問。
あなたの才能は、誰かにちゃんと見出されているだろうか?
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第312号(2025/3.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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