第9回 専門分野の連携と協働、全国ネットワークを目指して、 福祉介護事業を志援する一般社団法人に法人化

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「起業は、し続けるもの。先輩たちのNICeな挑戦」
第9回
専門分野の連携と協働、全国ネットワークを目指して、
福祉介護事業を志援する一般社団法人に法人化
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起業することはゴールではなく、そこからが始まり。
出現する問題や予期せぬ出来事を乗り越えて、
一歩また一歩と、ステップアップしていくのが起業家の道。
そんな先輩たちの挑戦から学ぶシリーズ。
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住田正則さん 2008年独立・2013年法人化
京都府京都市
行政書士・特定社会保険労務士
一般社団法人 福祉介護事業志援 夕映舎 代表理事
https://yueisya.com/
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労務・法務の専門家として独立し、
総合法務事務所「夕映舎」を立ち上げた住田さん。
“ひとが大事”をモットーに、くらしの民事法務手続きから、
中小企業の経営支援・起業支援、福祉介護事業のトータルサポートまで、
手厚く、親身に活動を広げてきた。
開業当時はひとり経営者だったが、徐々に仲間やスタッフも増え、
開業してちょうど5年目の2013年に法人化。
社名には、サービス内容と個人事業時代の屋号も入れ、
「一般社団法人 福祉介護事業志援 夕映舎」と命名した。
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5年目の区切りだから、と考えたわけではなく、
いくつかの理由で法人化しました。
ひとつは、仕事の量も増え、
より高い質を求められるようになってきたので、
よい人材を確保したかったことがあります。
そのために法人化して、社会保険に加入すれば、
正社員になっていただきやすいだろうと考えました。
法人の種類にもこだわりました。
同業者は、社労士事務所を個人事業として営んだり、
社会保険労務士法人を設立したりすることが多いのですが、
私にその選択肢はありませんでした。というのも、
行政書士も特定社会保険労務士も、どちらも
法律に基づく専門職ではあるものの、扱う分野が異なりますし、
当時も今も、うちのお客さまの90%が福祉介護事業者で、
両方にまたがる相談事が多いからです。
株式会社の選択肢もはなからなくて、私たちの事業内容と想いに、
性格上一番近いのが、一般社団法人だと思えました。
前述のとおり、お客さまのほとんどが、福祉介護事業者です。
お客さまが、主業務に専念いただけるよう、
私たちがいかにサポートしていくかが大切だと思っています。
逆に言うと、主業務に専念したくても、割かれるような要因が、
多々あるうえ、複雑なのが福祉介護業界の実情です。
そもそも福祉介護は国の制度で、国や自治体、社会全体で担うべきものですが、
その現場を、業界のみなさんが担っています。
そのため、法律や制度そのものに直に関わらざるを得ません。
ただでさえ、読みにくい法律や、理解しにくい制度の仕組み、
その文言ひとつとっても、お役所的といいますか、なんとも難解。
また、法改正や制度変更も少なくなく、
私たち専門家でさえ、一見しただけでは理解しがたい内容も。
本来、福祉介護の現場は、
利用者さまの安全・尊厳を第一にサービスに専念したいもの。
しかし、そういう法律や制度、公的な事項、行政がらみの対応に、
現場スタッフの、思考も時間も労力も割かれてしまっては、
本来のサービスが成り立ちません。
もっと、主業務に専念いただけるよう、私たち法務・労務と、
福祉・介護・医療の各専門職のみなさんが、力を合わせていけるよう、
専門も地域も超えて、全国ネットワークでサポートし合えるようにしたい。
そんな想いで、一般社団法人にした次第です。
と、理想は高いのですが、実情はまだまだ。
最初の頃は、仕事が追い付かず、携帯にバンバン催促の連絡が入ってきて、
涙目で京都中のお客さまのところへバイクを走らせていました。
そんな折り、仕事仲間に声をかけたところ、快く理事になってくれて、
私へのクレームまで受け止めてくれました(苦笑)。
いろんな人に相談して、つないでいただいて、と、
開業時はひとりでしたが、今では役員7名、社員17名、
委託の同業者にも助けられています。
私が何かをして今に至る、というよりも、
本当に、ご縁と人に力をいただいていることに、感謝です。
社内もそうで、スタッフたちが努力してくれているから、
今がある、私自身の力ではありません。
ただ、最近メールやチャットでのやりとりが増えて、
なかなかスタッフ一同が介する機会が少なくなっているので、
いかにコミュニケーションをとるかが喫緊の課題です。
全国にネットワークを広げつつ、
社内のネットワークを深化させること、
外へ中へ、両方に心を注いで頑張ります」
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あなたの挑戦を応援しマッスー☆
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誠実で精力的。
そんな人柄に加えて、専門知識の確かさが住田さんの武器です。
以前、私の知人から驚くような相談が舞い込んできました。
「知り合いが、某国で当局に拘束されてしまった」と。
いろいろ聞いたのですが、日本人の感覚からすると、
とても捕まるような話ではありません。
国内のトラブルなら弁護士に相談するのですが、
事件の舞台が外国となると、さて、どうしたものか……。
そんなときに思い出したのが、
日本で就労する外国人労働者の法律問題に強い住田さんのことでした。
彼なら、外国の実情に詳しいのではないかと。
連絡を取ると、
「それ、よくあるんです。大丈夫です。何とかなります」と。
期待はしていましたが、まさか、こんなに力強い言葉をもらえるとは。
実際、住田さんのアドバイスのおかげで、
拘束されていた人物は、無事、釈放されました。
知識を武器に闘える人はすごいと、心の底から感心したものです。
住田さんはインタビューにあるように、
今、福祉介護事業に携わる人たちの支えとなって奮闘しています。
難解な法律や頻繁に変わる制度……。
この業界に身を置く人たちは本当に大変です。
その人々を、知識と情熱と理想で支える住田さんは、
まさに福祉介護業界の縁の下の力持ち。彼の活躍がますます望まれる日本です。
(ますだ)
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「つながり力で起業・新規事業!」
メールマガジンVol.245
(2025.12.11配信)より抜粋して転載しました。
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