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第15回 NICe関西 頭脳交換会レポート




2012年5月15日(火)、大阪市中央区の柏菱商事株式会社アステラ・カレッジで、第15回NICe関西・頭脳交換会が開催された。頭脳交換会とは、プレゼンテーターが抱える事業の悩み・課題などを聞き、参加者全員の頭脳で建設的にディスカッションをしながら、課題解決策をさぐっていくNICe流の勉強会のこと。今回は、商店街にある呉服店の3代目承継予定者が、経営立て直しと今後の展開についてアイデアを求めて登壇した。参加者は大阪府内を中心に、滋賀県、京都府、兵庫県、さらに東京都、神奈川県から22名が結集した。


■頭脳交換会

ファシリテーターを務める坂元ますみ氏から、頭脳交換会の概要とルール説明がされた後、まずは参加者ひとりずつ約15秒の自己紹介タイムが設けられた。続いて、プレゼンテーターにバトンタッチ。

▲坂元ますみ氏


●プレゼンテーション
テーマ:「商店街の小さな呉服店の生き残り術」
プレゼンテーター 山中智香氏


 
▲プレゼンテーターを務める山中智香氏


薬剤師でありセミナー講師としても活動している山中氏だが、今回のプレゼンテーマはそのいずれでもなく、実家が経営する呉服店についてだ。立地環境と現状、承継への思い、市場や消費者動向、さらには独自のアンケート結果などを用い、客観的な分析も交えながらプレゼンテーションを行った。



・立地環境と現状について
まずプロジェクターに映し出したのは、今回のプレゼンのために撮影してきたという周辺環境の画像だ。最寄り駅はJR環状線の桃谷駅。駅前から商店街が広がり、チェーン店や大型書店、個人商店などが軒を連ね、画像を見る限りでは賑わっている様子。この地区の登録店舗数は177あり、近くには大阪警察病院やNTT西日本大阪病院があるため、桃谷駅の乗降客数も商店街を行き交う人の数も多い。しかし、この商店街へ、買い物目的でわざわざ訪れる人は少ないのだという。

次に、駅から徒歩3分ほど商店街の中へ進んだ画像を映し出した。そこはいわゆるシャッター通り化しつつあるとのこと。この辺りの個人商店は、1階を店舗に、2階を居住スペースに、という昔ながらの商店スタイルが多い。そのため、店主の高齢化により跡継ぎがいない店は、店舗を閉めるものの、引っ越しをしてまで店舗貸しをするケースはまれで、そのまま住居として利用する。つまり商店が住宅化することにより、商店街としての賑わいが減少し、シャッター通りとなってしまうのだ。

それでも、通行量調査をすると、その数値は高いのだという。店舗出店に適しているエリアだと勘違いしがちだが、通行人数=商店街の利用客、ではなく、通行人のほとんどは駅へ向かう住民か通院目的だと山中氏は分析。実際に、FCや大手チェーン店はともかく、新規店舗を開業するも半年足らずで撤退する店舗があるとのこと。また、駅周辺の商店街は4つのブロックに分かれており、ブロックごとに活性化のための取り組みはしているものの、後継者がいないため、住居化の進行を食い止めるまでにはいたらない状況。実家の呉服店が属する中央商店街もまた同様だという。

・内部環境と承継への思いについて
続いて、本日の主役である実家の呉服店について。店名は、末広呉服店。店舗は外から見ると、左が洋服店、右が呉服店のように見えるが、店内でつながっている構造だ。山中氏の祖母が創業して51年。現在は山中氏の母親が呉服店主2代目として頑張っている。
次に3代目承継に関して。山中氏の兄は設計士に、自身は薬剤師にと、それぞれ呉服とは無縁の道を進んだ。家業は母親の代で終わりと思っていたという。だが、「やはり、きものが好き」。せっかく店があるのに終えるのはどうかと考えるようになり、3代目として継ぐ気持ちがわいてきた。ところが、現状のままでは承継前に、店の存続そのものが厳しいのではないかと危機感を感じているのだと述べた。

 

・市場の変動と現状について
次に山中氏は、1981年〜2011年のきもの市場規模、小売事業所数の法人と個人の割合、2000年と2011年を比較した購入チャネルの変化について解説した。1981年のきもの小売り市場規模は1兆8000億円だったが、バブル景気の崩壊後に下降し、さらに2006年以降、大手呉服店の倒産と催事販売に対する消費者抵抗感が増した事で再び下落。2011年には2880億円にまで落ち込んでいる。事業所数は、個人店舗の減少が著しく、購入チャネルは、直販とネット販売、リサイクルが増加傾向にあるとのこと。

・顧客動向について
末広呉服店の主な顧客は、商店街の方々で、固定客またはその家族や知り合いが多いという。昔ながらの商店街はどこも地元意識が強く、“知っている近所の店で買う”のが当たり前。同地区にはかつて3軒の呉服店があったが、今では末広呉服店のみとのこと。

・消費者意識について
次に、20代〜40代女性を対象にとある研究所がリサーチした消費者意識調査のデータを示した。「きもの着用経験あり」は約90%。「なし」と答えた中で、「これからもなし」と回答したのは5%にも満たない。つまり、きものそのものが嫌いなのではなく、着ない理由や購入しない理由があるからだと述べ、その具体例を列挙した。その中でも、着付けができない、価格設定が不透明であること、気軽に入れる店がない、などが挙げられた。

・Facebookアンケート報告
また山中氏は独自にFacebookでアンケートを募り、244名から得た回答を紹介した。フリーコメントの中から21の回答を挙げ、きものに対するポジティブなコメントを赤字で表示。前述の消費者意識でもあった「きものそのものが嫌いなのではなく、着ない理由がある」に、合致する点が多くあることを確認した。成人式などで着た経験もあり、良さも感じているものの、そこからつながる何かがないのだという。近年の成人式ではレンタル方式が一般的となり、小物・ヘアメイク・前撮り撮影など含めて12万〜18万円が現在の相場とのこと。それに比べて、末広呉服店で扱うものは高品質なため、価格競争では対抗できない。では現在、業界はどのような経営努力をしているのか。また、末広呉服店もどのよう取り組みをしているのか。



・業界の動向について
呉服業界全体は新規客をつかもうと必死だ。従来は、文化伝統であるきものを良く知っているマニアや固定客がメインだったが、最近ではファッション的なニーズに合わせた販売方法や新サービス、洋服への仕立て直しなどが増えている。山中氏は同業者のWebサイトを数社紹介し、それぞれの特徴を解説した。洗えるプレタきもの、着付けまでセットにした低価格セット商品、着付け教室無料、オークション、共同購入などさまざま。

末広呉服店でも、数年前からきもの生地を生かした洋服を揃えている。だが、リメイク洋服バージョンも、購入者はやはり、きものの良さを知る年代層であり、従来の固定客であり、若い世代や新規顧客開拓には及んでいない。末広呉服店の品ぞろえは高品質であり、その数点を画像で紹介した。その美しさに会場からは思わず「ほ〜〜っ」とため息が。販売価格は、百貨店などに比べれば安く設定しているとのこと。

・課題
以上から、安価路線の大手には対抗できず、大きな資金があるわけでもない。これまでの高品質路線のままでターゲットを絞る、あるいはネット販売を展開するなど、今度の展開可能な手かがりとなるアイデアを求めているとして、プレゼンテーションをしめくくった。




●質疑応答

Q:洋服のほうの販売は?
山中氏:洋服は父が販売しています。普段着遣いの商品が多く、3000円代が主流です。両方で買ってくれるお客さまが多いです。

Q:反物は買い取りですか?
山中氏:3軒あった呉服店のうち、生き残った理由はそこにあります。昔は手形で仕入れる方法が当たり前でした。あとは催事の展示会での販売。このお客さまにはこれがおすすめと、3、4反を借りて来て選んでいただく方法もあります。うちでは、手形ではなく現金で仕入れる方式です。お客さまのご要望に合わせて、問屋さんに伝え、持ってきてもらうのですが、購入されなければ問屋に返します。これは、問屋さんとの信頼関係があるからこそできることだと思います。また、いくつかの反物から厳選して買い取りもしますが、現在の在庫は反物で100、帯は30ぐらいと少なめです。在庫を大量に抱えないことも生き残った要因かと思います。

Q:問屋さんがいるということですが、一次、二次など、どのような仕組みですか?
山中氏:流通する順番は、生地をつくる生産者さん、織りや染めの製造問屋さん、前売り問屋さん、そして小売りとなります。また、洋服の場合なら、参考上代を問屋さんが値付けるのですが、それがない世界です。

Q:きものが好きだと言っていましたが、素材としての活用法もあると思います。その場合、着るもの以外の用途で使われることに対し、山中さんやお母さまに抵抗はないですか?
山中氏:抵抗はないですが、生地を大事にした販売方法にしたいと思っています。きものリメイクの洋服でも、大島などマニア好みでつくっています。でも、だからこそ経営が行き詰まっているのかなという思いもあります。8年前からリメイク洋服も展開していますが、やはり従来と同じ客層にはウケています。が、新規開拓までは至りません。リメイク洋服も、きものの販売方法と同じで、きものの良さ、品質をよくわかっているお客さまになります。

Q:欧米人が訪れるような商店街ですか?
山中氏:いいえ、そうではありません。


●グループディスカッション
「小さな呉服屋さんが生き残るには」


4チームに分かれて、ディスカッションがスタート!

 

  

●筆者が参加したチームでのアイデア&意見
・きものを持っている人、着たことがある人、呉服売り場に足を踏み入れた経験がある人?→挙手
・山中さんが今日着ているきものは、大島紬の中でも縦横白大島というもので、とても高価なもの。染めの帯で織りのきもの、とても贅沢な組み合わせ。染め方、織り方、きものと帯とで異なる。
・そういうことを教えてくれるプロの人がいると説得力がUPする。
・ただ納得して終わってしまう可能性もある。購入するかどうかはまた別では。
・きものを買い取ってもらおうとしたら、最低でも羽織か作家ものじゃないと売れないと言われた。日本中でタンスに眠っている呉服の総額は9兆円にもなると聞いた。
・お宝が眠っている!
・きものを着ない人が増えれば再利用はどうしても多くなる。京都でも吊るしを外国人が購入している。
・きものが生き残るためには、で話し合うか、呉服屋が生き残る、で話し合うか。
・きものは伝統そのものなので、呉服店が生き残る、で考えよう。
・外国人観光客が来るような地域ではない。
・ファッションとしてやっているところはいっぱいある。ファッション以外の観点でないか。
・どうしてもいものをリサイクルした洋服はダサイ印象がある。
・ランドセルを小さくするサービスがあるように、親の大切なきものをリサイクルして人形にするのは?
・身内のきものなら怖くないけれど、他人のならちょっと怖い。
・デザイン性を高める工夫をしては? 一点ものだと固定客のみとなるし、気に入られなければ損失も大きい。デザインパターンを複数提案して選択肢を増やす。
・イージーオーダー感覚。
・呉服屋=高い年代の人の店というイメージ。何か若い世代に気を引かせるモノが欲しい。
・きものはどうしてもきもの。それを羽織の感覚で着こなしている若い子がいて、カッコよかった。
・着こなしの提案やアレンジを提案する。
・山中さんがモデルになって着こなしを提案する。
・若い人や外国人の感覚で、着こなしコンテストをするとか。
・日本のデザイナーたちも昔ショーでやっていた。でも、そのまま日常に生かすには難しくて、ショーで終わってしまう。別世界で終わってしまった。
・普段で応用できる素人っぽさとカッコいい着こなしを知りたい。
・デザインや服飾の専門学校とコラボして企画する。
・花火大会で浴衣は定着しつつある。同じように「これにはきもの!」のようなもの。
・安いものを着ていると、年代を重ねていけば、やっぱりいいきものが欲しくなる。
・ネット販売でも実店舗があることは大きな安心感になる。
・画像を見てとても芸術的だと感じた。芸術的な価値を海外や海外の富裕層に示せたらいいのでは。
・どれだけ価値があるのか、注釈は必要。
・外国人が着そうなアレンジ、ストーリーも必要。
・新潟県十日町市の事例で、きもの端物をパッチワークの生地として外国人に販売しているケースがある。アンティークの文化がある欧米が市場。セグメント決めて攻めるのもありでは。
・英国大使館のパーティで、フランス人のインテリアデザイナーが帯を生かして素敵にアレンジしていた。それだけでカッコいい。日本のものだから珍しい、ではなく、インテリアの道具になるのでは。
・うちも帯をタペストリーにしている。
・そう!きものよりも帯のほうがアートと感じた。
・帯をアートとして展開しては。
・実店舗を帯のギャラリーにして、ネット販売もしてはどうか。




●発表タイム

<Aチーム>

 

 

・何にために着るのか、からスタートした。
多くの人が成人式で着る。いいきものを着ることで運がアップする。幸せになる。気持ち的な豊かさを共感する、というところから20〜30代をターゲットに。
・安いレンタルが多い中、末広呉服店は国産しか置いていないと聞いた。であれば、高級志向に絞ったレンタルはどうか。そのために、たとえば、一流ホテルに宿泊するような外国人向けに旅行会社とタイアップ。高級クラブ、出張サービスなども。
・きものを着るとどう心が豊かになるかを山中さんがセミナーなどで伝え、高級レンタルをすすめる。
・夏にアロハをよく着るのだが、きもの風のデザインだと、見知らぬ年配の人から話しかけられることが多い。やはりオールドニューの感覚に惹かれるのだと思う。
・小物を普段遣いで提案できるのでは。ヒートテックの肌着や履物の開発も。
・宣伝媒体はネットを活用。また、自分の顔写真でコーディネート例が見られるようにする。
・着る機会として、街歩きツアーやお見合いパーティ、寄席へ行くなどのイベントを提案する。


<Bチーム>

 

 

・どのように店を盛り上げるかで話し合った。商店街の外へ、着付け教室、ソーシャル、リメイク洋服、お店に集客する、ネット直販に参入するなどの意見から、着るのが大変で敷居が高い、いかにその敷居を低くするかをテーマにした。
・若い世代やミドル層にもっとマッチするもの、高級なものを提案する。
・ジーンズに合うもの。素材も絹だけでなく他の素材と組み合わせるなど、組み合わせ商品を展開する。
・着て見せて素敵な人にファッションリーダーになってもらう。
・洋服は雑誌でも街でも店でもカリスマモデルというものがいる。そのファッションリーダー育成を山中さんがする。
・店舗はアンテナショップとして、山中さん自身が示す。人通りもあるのでそれを生かす。
・Webは多言語にする。
・ぜひ着付け教室も展開して欲しい。

フリートーク
山中氏:ミドル層と聞いた時に、バブル景気を経験している年代は、やはりいいものを着たいという意識が高いと思いました。ファッション誌でも、ミドル層の雑誌は付録なくても売れるので、バブルを忘れない層、元気な40代はいいなと思います。

きものを着てお散歩会という企画を姫路で開催しているが、参加者は40代が多い。いいものを見て育っているし、人数も多いので。

高級な店のランチの会を半額にして、きものを着る機会を提案するなど。

着ていく機会を提案することは大事。

 



<Cチーム>

  

・小さな呉服屋が生き残るため、の前に、きものそのものが生き残るには、という観点からスタート。
・きものリメイク洋服はどうしても限界があり、やはりきものはきものとして着るのがいい。
・着こなし、着くずしコンテストを専門学校や外国人などを巻き込んで行う。
・また、きものや帯は、そのものが芸術品としての価値があることをアピールする。
・インテリアデザイナーとのコラボレーションは十分に可能。
・芸術品、手工芸品の素材としての活用を提案する。アート展開。
・店舗を帯のギャラリーとしても展開し、国内外向けにネットを活用。

フリートーク

外国人は、男性でも着る

女性が着るものというのは日本人の概念

着こなしの提案

バンドでもいた!

NICeの仲間がモデルになる

 


<Dチーム>

  




・値段が不透明なものの代表格といえばワイン。その不透明感が問題にならないのはソムリエがいるからではないか。このワインがなぜおすすめか、このワインで何の料理に合うのか、話せるソムリエの存在は大きい。一方で、呉服業界には、そのような存在がない。きものソムリエが必要であると考えた。
もちろん育成の問題もあるだろうし、業界全体の問題でもあるが、その先陣を山中さんが切る。
・まずは動画で、反物を見せながら語りかけ、こうしたら素敵ですというような話をする。
動画には、山中さんかお母さまか、または“親子ソムリエ”で、ボケとツッコミのコンビもいいのでは。視聴者が「なるほどね!」と思うような説明&コミュニケーションが大事であり、もちろん外国語版も配信する。
・動画で人気が出てくると、人というのはその人に会いたい衝動が出てくる。あのきものソムリエの親子(かずちゃん&ちかちゃん)に会えて、しかも面と向かって直に説明してくれたら、喜ばれるのではないか。
・また、Webは興味がある人がアクセスするので、それだけ濃い人が直に訪れる可能性もある。遠方から、または外国から商店街に会いに来る。それ自体がイベントにもなり、実店舗があることの強みも生かせるし、街の活性化にもつながるといい。
・姫路や、関東では川越など、古い街並みの散策は流行りでもあるので、そのような街で着る機会を提案する。また、子どもにもきものを着せるイベントを提案する。
・和服が合うシーンとして、日本酒も挙がった。日本酒は、ちびちび飲む。きものは、そろそろ歩く。そういうスローライフの提案として、いろんな日本的なものと合わせた戦術もあるのでは。
・チャネルはWeb、従来の商店街の再活用、イベント。これらを有機的に結合させていく事が可能ではないか。

フリートーク

動画はYouTube。各国の言語で

Web販売しているところはあるし、多言語での解説もしているが、どうしても広く浅くの情報でしかない。
それをひとりの人が、5分ぐらい熱心に話してみせる。5分間も話せること自体がすごいPRになる。

ワインソムリエはシャトーの話題だけでも延々と語れるのに、きものは語らない。語れる人がいるだけでも貴重。

説明してくれたらそれだけでも直に聞きに行きたいと思う。

この人から買いたいと思う。

それで店に行って、本人がきものを着ていて奇麗だったら、わぁ!と感激も増す。





発表直後、山中氏の感想/何度も頭脳交換会に参加してきましたが、自分がプレゼンテーターになってみると、考えてもみなかった意見がスゴくあるなと思いました。なぜ価格が高いのか、なぜ高級志向なのか。そこをちゃんと理由付けすることが必要で、もっと詰めていきたいと思います。私も実は、きものはきもので着たい。きものが好きな人は、洋服にリメイクするのにやはり抵抗があります。はさみを入れたくないのです。ネットでリメイクを探しても、カッコいいデザインは難しいようです。きものはきものらしく、帯なら飾るなど、海外も視野に考えてみたいです。また、ワインソムリエの例はとてもわかりやすかったです。いいと聞いたらいいんだろうと思いますが、なぜ高級がいいのか、その理由を聞いたら納得できますものね。高級なものを身に付けると気持ちがいいですし、目に見えない力も発生すると思うので、高級志向のプランをつくっていこうかと思います。今日はありがとうございました!



■プレゼンテーター 山中智香氏の感想と今後の抱負

「家業とは無縁の仕事をしており、まさか関わるとは思っていなかった商売でしたが、ひょんなことから経営に関わろうかな、という気持ちになりました。ですが、ずっと呉服屋の衰退を目の前で見てきた私は、
『高価なきものは今どき売れないもの』
『ブームが去った呉服屋』
『呉服はダメだから、和の服をメインに』と、マイナス目線でした。

今回、異種業の皆さんから、きものに興味があること、いいものはいい!というご意見をうかがうことができ、きもの自体が否定されているのではなく、着ることに辿り着くまでの過程が問題ということがよくわかりました。大手のチェーン店ではない“小さな呉服屋”だからこそできることを、皆さんのご意見を参考に一歩踏み出そうと思います。皆さん、たくさんのアイデアをありがとうございました!」


■今後のNICe関西の予定

●6月16日(土)NICe関西 セミナー+頭脳交換会頭脳交換会 詳細はこちら
●7月8日(日)NICe関西 交流会
●8月5日(土)NICe関西in琵琶湖(湖族船競漕) 
●8月9日(木)NICe関西 頭脳交換会
●10月14日(日)NICe関西 子ども起業体験フェス
●11月14日(水)NICe関西 
●12月22日(土)NICe関西 


取材・文、撮影/岡部 恵

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