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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」159 日本の食と日本人の自立心もしくは独立心



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<最近の課題> 日本の食と日本人の自立心もしくは独立心
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30年ほど前の香港映画のワンシーン。

舞台はニューヨークのチャイナタウン。
主人公のケンは中華料理店を経営している。

その店に、マフィアの末端組織が「みかじめ料」を要求しに訪れる。
当然、払わない。
業を煮やしたマフィアは、手下を引き連れて現れ、
ケンや従業員に対し暴行の限りを尽くす。だが、ケンは耐える。

やがてマフィアの一人が、テーブルをひっくり返す。
炒飯を盛った皿が床に落ち、割れて飯粒が飛び散る……。

それまで殴られても蹴られても我慢していたケンが切れた。
目を真っ赤にして、マフィアの襟首をつかみ、顔を近づけてこう言う。

「米を粗末にするな! 米は俺たちの命なんだ!」。

床に散乱した炒飯を掬い取り、ケンはマフィアの口に押し込む。
「食え!」。マフィアは嫌がって口を開けない。
見限ったケンは、拾った炒飯を今度は自らの口に入れる。
入りきらないほど入れる。相手を睨み付けながら、頬張り続けるケン……。
怒り、悲しみ、そして誇り。

このシーンに私は打ちのめされた。
私は、これほどの民族アイデンティティを持っているのだろうかと。

「もし、人生の最期に好きなものが食べられるとしたら?」と問われれば、
迷うことなく、「飯」と答える。
にもかかわらず、日頃の私は、何より米を大事に扱っているだろうか?
あるいは、何より米を大切に思っているのだろうか?

食べ物の好みの話ではない。栄養価やカロリーの話でもない。
私たちの食文化と、私たちの民族性に対する自覚の話だ。

いい加減な食事は健康を害するだけでなく、民族の誇りも害する……。
その映画を見た後、私はそう思うようになった。


昨年の12月の「NICeつながり祭り2017」の中で、
『日本から、お米と農家が消えてしまわないために!』と、
題した頭脳交換会を開催した。

プレゼンターを務めてくれたのは、新潟県の協力会員・ 樋口徹さんと、
樋口さんが経営する有限会社白羽毛ドリームファームのメンバーだ。
同社の主力事業は、言うまでもなく米づくりである。

会場からは、米をもっと売るためのアイデアが続出した。
そのアイデアを真剣にメモする樋口さんたちの姿にも感動した。

むろん、これだけの取り組みで、私の問題意識が払拭されるわけではない。
しかしようやく、長年の思いにかかわる一歩が踏み出せたとも思った。
頭脳交換会は、本当にありがたい。
自分一人で考えていては、到底考えつくことができない視野と視点が手に入る。

さて、今年の「つながり祭り」の頭脳交換会のテーマは、
『日本人の自立心と独立心を向上させるためには、何が必要なのか?』だ。

ある意味、米をどう売るかより難しいお題かもしれない。
たぶん、そうだろう。
わかってはいるが、私はどうしても、この課題を皆さんと共有し、
皆さんと一緒に、この課題の解決に一歩近づきたいと願っている。

というわけで、今年の頭脳交換会のプレゼンターは、
私、増田紀彦自身が務めさせて頂く予定である。

「つながり祭り2018」は、12月8日(土)13時スタート。
ぜひ、私と一緒に、日本と日本人の未来のために、脳に汗をかいてほしい。
NICe会員の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。

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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第159号(2018/1107発行)より一部抜粋して掲載しました。
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