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第16回 元祖マッチング企業に学ぶ


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   増田紀彦の「ビジネスチャンス 見~つけた」 第16回 

   元祖マッチング企業に学ぶ

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前回、「世の中、マッチングだらけ」と題したコラムを書いたが、
その後も様々なマッチングサイトに出くわしている。

海外のサービスだが、キャンプ関係の面白いサイトがあった。

キャンパーとキャンプ場を結びつけるのであれば普通だ。
ところがこのサイトはちょっと違う。
活用していない土地を所有している人に対し、
そこをキャンプ場にしないかと呼びかけた上で、キャンパーとマッチングする。

開放されていなかった絶景のプライベートエリアにテントが張れる……。
熱心なキャンプファンにとっては、きっとたまらない情報だろう。

今後のマッチングサービスの奥行きが、ますます深くなる兆候だ。

では、このマッチングという価値を、最初にビジネスにしたのは誰か?

リクルートだ。

1961年に企業と新卒学生とを結びつけるサービスを開始して以来、
60年近く、この道をひたすら開拓し続けてきた企業である。

就職だけではない。
進学、住宅、旅行、結婚式、アミューズメント、ゲーム、
そして起業・独立、さらには福祉……。
リクルートは、「見つけたい人」と「見つけてほしい会社」を、
出合わせるためのサービスを次から次へと開発してきた。

私も長くリクルートのマッチングサービスの手伝いをさせてもらった。
特に、就職(企業側からすれば採用)の分野でずいぶん働いた。
この時に身をもって学んだのが、
セグメンテーション(市場細分化)の重要さだ。

一口に「仕事に就く」と言っても、いろいろある。
新卒もあれば中途もある。第二新卒も再就職もある。
正規職に限らず、派遣や委託やアルバイトもある。
リクルートは、これらの全てに対応するメディアやサービスを有していた。

さらに新卒ひとつ取り上げても、またこれが実に多彩だ。
4大新卒でも文系と理系に分かれるし、男子学生と女子学生にも分かれる。
院卒もある。短大卒もある。専門学校卒もある。高卒もある。
加えて卒業時期の異なる留学生という人たちもいる。
一方、学校は地域別にも分かれるし、レベル別にも分かれる。

私が熱心に新卒採用サービスに取り組んでいた頃は、
まだAIなど、夢のまた夢の時代だった。
それでもリクルートは、網の目のようなこれらセグメントに対して、
基本、人力によって的確な情報を提供していたからすごい。

すごいのは、分類の細かさだけではない。
マッチングのための情報を、ユーザー視点で編集する。
30年も前に、そういう哲学と技法を確立していたのである。

例えば「フロムA」というアルバイト情報誌の話。
創刊会議で語られたのは「興味別編集」だ。
普通は「職種別」「業種別」「地域別」などにページ立てをする。
ところが、その会議では、こんなことが語られていた。

「キャビンアテンダントと鳶(とび)職は同じコーナーですよね」。

最初、私は何を言っているのか、理解できなかったのだが、
要するに「高い所で仕事がしたい人向け」のコーナーということだ。

あるいは大学新卒向けの「会社おもしろカプセル」という情報誌では、
通常、企業の比較に用いる売上高や従業員数といった指標は、
ほんの小さく掲載するだけで、
本編は「変な社員がいる」「独特なルールがある」など、
企業の個性で、読者に比較検討を促す編集を行っていた。

以上、リクルートを題材にした温故知新。

マッチングサービスは今後まだまた伸びる。
それを実践する上で大切なのは、
的確なセグメンテーションと利用者目線の情報編集である。

もうひとつ。そのマッチングサイトに来訪してもらうために、
テーマに関連するコンテンツ(記事)を、たっぷり用意することも肝要。
「広告だらけ」と言われたリクルートの情報誌も、実は記事が面白かった。


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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.100
(2019.11.11配信)より抜粋して転載しました。
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