増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」348号 「相手の立場に立つ」ではなく、相手そのものになってみる

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<最近の提案> 「相手の立場に立つ」ではなく、相手そのものになってみる
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講談社のブルーバックスシリーズは今も続いているのだろうか。
知識に興味を覚え始めた少年時代、私も何冊か手に取った。
中でも記憶に残るのが、『相対性理論はむずかしくない』という一冊。
この本のおかげで、相対性理論は非常にむずかしいことが理解できた(笑)。
それから半世紀以上を経た過日、物理の専門家の叔父との雑談中に、
相対性理論が話題になった。チャンス到来。叔父さん、教えて!
「乱暴だが」と前置きしたうえで叔父が語った説明は、妙に納得できた。
「ニュートンは、時間と空間の上で物体が動くと考えたけど、
アインシュタインは、時間と空間は物体によって変化すると考えた」。
これだけでも、何となく輪廓が見えた気がする。
とはいえ、アインシュタインはなぜそんなふうに思ったのだろう?
「アインシュタインは、自分が相手になったつもりでものを考える」と叔父。
ん? 相変わらず意味不明だが、食いつきたくなる一言。叔父は話が巧い。
「例えば自分が光だったら、つまり光と同じ速さで自分が走ったら、
光は止まって見えるはず。でも光は、誰がどういう状態で見ても、
同じ速さに見えることがすでにわかっていた。
だったらむしろ、『誰にとっても時間は同じ』という考えのほうが間違いで、
つまり、時間や空間は絶対的なものではなく、相対的なものなのだと」。
結局、むずかしい(笑)。
にもかかわらず、私がこの話題を書きつらねているのは、
「自分が相手になったつもり」という叔父の説明に惹かれたからだ。
「相手の立場になって考える」とよく言うが、
アインシュタインは「相手そのものになって考える」わけである。
対象を外から眺めるのではなく、対象自体になって外を見回している。
ビジネスに置き換えれば、
「顧客や取引先は何を求めているのか」ではなく、
「顧客や取引先は、この商品やこの会社をどう感じているのか」考えることだ。
供給側の事情や経緯を度外視して、相手と可能な限り同化する。
この思考方法を体得できれば、
事業経営や商品開発のあり方も自ずと説得力のあるものに変わるだろう。
とはいえ、急に頭の中を切り換えるのもむずかしい。
ならば、先にいくつか、他社の事業や商品を顧客目線で評価してみて、
その流れで自社の事業や商品をチェックしてみるとうまくいくかもしれない。
相対性理論の真髄は会得できないまでも、
「対象そのものになる」という考え方は、何とかものにできる気がする。
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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)に、
NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さんへ、
感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター
「ふ〜んなるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第348号(2026/9.14発行)より一部抜粋して掲載しました。
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