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厳しさを増す経済・経営環境に立ち向かうために、NICe増田代表理事が送る、視点・分析・メッセージ 。21日配信のNICeメルマガシリーズコンテンツです。
儲けの秘密~模倣困難性~(上)


同業他社が羨むほどの強力な商品・サービス、
ないしは事業というものがある。

「そういうものを作ると、そんなに売れるのか。ではウチもやろう」
と、同業他社は考える。

だが、本当にやろうとしてみると、早晩、頓挫する羽目になる。
「ダメだ。我が社ではできない……」と。

そして、首をかしげる。
「あの儲かっている会社は、なぜ、そんなことができたのか?」と。

結局、その理由を考えつかず、あきらめる。
あるいは、一生懸命調べるが、やはりわからずあきらめる。
運良く、秘密(儲けの仕組み)に到達する場合もある。
が、仕組みを自分たちが導入するのは無理だとあきらめる。

同業他社の参入を防ぐこの秘密は、
「模倣困難性が高い仕組みによる事業展開」ということになる。


一例。私自身のケースのである。

私は、NICeとは別に、株式会社タンクという制作・編集会社を経営している。
この会社で、1999年から2007年までの8年間、
『独立事典』という200ページ超のムックを、年2回編集してきた。

リクルートが発行する『アントレ』の別冊という位置づけで書店に並んだ。
1冊980円のこのムックが、化け物のように売れる。

広告宣伝なし(広告費0円)で、10万部印刷して、
実買率が80%台というしろものだった。
出版・雑誌業界の方なら、「信じられない数字だ」と思うはず。

よく売れるから、当然、よく広告も入る。
(もちろん広告営業担当者の奮闘あってのことだが)

で、他の出版社や新聞社なども、同様の本を出そうとした。

が、計画段階で断念したり、
何号か出して廃刊になったりした。

なぜなら、「つくれない」からだ。

『独立事典』には、全国津々浦々の3ケタに達する起業・独立事例が
記事として掲載されている。

マスコミに取り上げられるようなことのない、
小さな独立事例も山ほど掲載している。

競合他社には、それが大きな壁なのだ。

「なぜタンク(私の会社)は、そんなにたくさん、
しかも日本中の独立事例や起業家の様子を知っているのか???」

つまり、他社はネタを集められないのである。

一方の我が社は、ネタなら売るほどあるのである。
(って、実際、記事にして売っていたわけだが)

ここに儲けの秘密があるし、
仮にその秘密をバラしたところで、
他社にはまねできない仕組みがあったのだ。

その秘密とは? 仕組みとは何か?

(下)に続く。

<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>

 
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