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どうする?日本経済

投資よりも魅力的な商品やサービスを!



【たとえ話をひとつ】

AとBという2人の人物がいて、それぞれの財布には150円入っている。
ちょうど2人とも喉が渇いたので、清涼飲料水を買うことにした。
清涼飲料水の価格は1本150円。
AもBも、ピッタリ持っていたので購入。販売側には300円が入った。

1カ月後、投資の得意なAは株式売買で儲け、財布には200円入っている。
一方、非正規雇用のBは賃金が下がり、財布には100円しか入っていない。

またまた2人は喉が渇いた。
先月と同じように、Aは1本150円の清涼飲料水を買って飲んだ。
ところがBの所持金では清涼飲料水を買えないため、Bは我慢した。
結果、販売側には150円しか入らなかった。

そのまた1カ月後、「これではピンチだ」と考えた飲料メーカーは、
新たに1本100円の清涼飲料水の販売を開始した。

またまた喉が渇いた2人。今度はAもBも買うことができる。
だが、いくら喉が渇いたとはいえ、飲み物は1本あれば十分。
だから AもBも1本ずつ購入。ということで販売側の収入は200円どまり。
150円よりはマシだが、元の300円までは売り上げを戻せなかった。

※総体として流通している資金量は同じでも、
 収入格差が広がるとデフレが起き、実体経済の停滞を招くという話。


【たとえ話のつづき】

200円持つAは1本買っただけなので、財布にはまだ100円残っている。
そのままにしておいてもしょうがないので、このお金を投資に回した。

ちょうど株式相場が高騰している局面で、
Aの投資した100円は、瞬く間に300円、500円と増殖した。

他方、大幅な値下げを断行した飲料メーカーは、
そのツケをぬぐうべく、非正規職員の大規模な雇止めを行った。
その中にBがいた。実はBは、飲料メーカー勤務だったのだ。

もともとは、ともに150円の持ち主だったAとBだが、
今では、かたや金持ち父さん、かたや貧乏父さんである。

世間はAを「勝ち組」と呼び、Bを「負け組」と呼んだ。

金融緩和政策とあいまって、お金はグイグイ「勝ち組」に流れていく。
証券会社はAにガンガン投資を勧め、銀行はAにドンドン融資を行った。

まだまだ上昇が続くと誰もが信じていた株式相場が、ある日反落した。
反落というより、暴落だ。
バブルが崩壊した。

それから1カ月後、借金まみれのAの財布には50円が残るだけだった。
一方、失職して、何とかアルバイトでしのいでいるBの財布には40円。

久々に再会した2人は、ちょうど喉が渇いたので清涼飲料水を買おうとした。
が、2人の財布の中身を足しても90円。1本100円の清涼飲料水は買えない。
飲料メーカーには、1円も入らない……。

※デフレによる「金余り」は、資産経済を過熱させる。
その結果、バブルが発生し、崩壊し、全経済活動が停滞するという話。

【たとえ話、終わり】


日銀の「黒田バズーカ砲」がぶっぱなされて、
株式市場を含む金融市場は、確かにここ数年の停滞を脱しているが、
金融市場の活況だけでは、デフレ脱却にも景気回復にもつながらない。

投資に流れるお金を奪い返す、魅力的な商品やサービスが必要だ。

人は、立て続けに清涼飲料水を2本飲むことはまずない。
でも、清涼飲料水を飲んだ直後に口に含むと、
清涼感が劇的に増すキャンディがあれば、セットで売れるかもしれない。

デフレやバブルを嘆く前に、
魅力的なビジネスを展開することが、起業家や経営者の務めである。

<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>


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「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.5(2013.0421配信)
より抜粋して転載しました。
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