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代表から

増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」36 本分 



新興株式市場に上場する、あるベンチャー企業が、
数年来、好決算を続けている。
自称・安定株主の私としても嬉しい限りだが、気になる点がなくもない。

本業の業績を示す営業利益を10とすると、
本業以外での業績を示す営業外利益が6近くに達していることだ。

その営業外利益の大半を叩き出しているのが金融商品によるリターン。
「ひとつ間違えれば……」のリスクをともなうものである。

しかしまだ、本業10:金融6だから許せなくもないが、
世の中には、この数字が逆転している会社もあるだろう。

もっというと、本業の収支がマイナスで、金融の収支がプラス。
それで、かろうじて黒字決算している会社もあるかもしれない。
いや、事実、ある。会社ではなく、組合法人だが。

この組合は全国に展開して連合体を形成しているが、
典型的な本業赤字・金融黒字の状態である。
2002年と、少し古い数字だが、その状態を示すデータがある。

●組合1件あたりの収支(平均)
・経済事業等(本業)▲2億8500万円
・信用事業+1億2500万円
・共済事業+2億8100万円
―――――――――――――――――――
・差し引き+1億2100万円

見る人が見れば、すぐにこの組合の名前はわかる。農業協同組合である。

農家が生産した農作物の販売を助けたり、
農家が生産に必要な資材を、農家に提供したりする。
こういう農協の本業が、農協の経営を圧迫しているかっこうだ。

だが、なまじ、本業以外で利益を出せるから、
本業の収支構造を改善できずにいると、見ることもできる。

こうした問題は例のベンチャー企業や農協に限った話ではなく、
現在の世界経済が抱える大きな悩みである。
金融が破綻すれば、組織もろともアウト。そういうリスクが蔓延している。

経済の話はともかくとして、
「こっちはダメだが、あっちはいい。結果、合わせれば何とかなっている」
こういう事象が、仕事や生活のあちこちで起きていないだろうか。

「弱みを強みでカバーする」と言えば、聞こえはいいが、
弱いままでは許されない物事が、どんな世界にもあるものだ。
その許されない物事を、本分という。
本分とは、その人なり、その企業なりが、やって当然の務めのことである。

あなたの本分は、磐石だろうか?


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増田紀彦NICe代表理事が、
毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)にお送りしている
【NICe会員限定レター/「ふ〜ん なるほどねえ」スモールマガジン!】
増田通信・第36号(2013/09/14発行)より、抜粋してお届けしました。
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