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NICe代表理事の増田紀彦が、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポ ーターへ送っている【NICe会員限定スモールマガジン増田通信】の中から、一部のコラムを抜粋して掲載しています。
増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」75「正解は、エロエロある」



<最近の確信>正解は、エロエロある


東京・下北沢の古い小料理屋のご主人は、すこぶる腕がいいのだが、
カウンター越しに話しかけてくる言葉がどうにも聞きづらい。

茨城県出身だそうで、見事に「い」と「え」が逆転するのである。

「このあいだスマホ買ったよ。EUのやつ」 →買ったのはAU
「あらら~、いま、江藤さん帰ったところだよ」 →帰ったのは伊藤さん
「今日はエズのケンメがあるよ」 →あるのは伊豆の金目(鯛)

とまあ、こんな調子である。

聞けば、それでも一時期、直そうと努めたのだという。
夕刊新聞の取材を受け、お店のことが紹介されたのはいいが、
「井戸の水を使っている」と言ったのに、
記事には「江戸の水を使っている」と書かれてしまったからだ。

何だか笑えない。むしろ、ちょっと悲しい話だ。

この国は資本主義を導入して以降、一貫して多様性を否定してきた。
言葉はもちろん、暮らし方や働き方まで、人々に標準化を強いてきた。
ただただ、効率(生産性)を追い求めてのことである。

上り調子のときは、そういう勝負に出る手もあるだろう。
だが、今はもう一気呵成に上を目指す時代ではない。
「効率一本槍」をよしとする風潮は、早く改めるべきである。

本来、人間は十人十色。違っていて当たり前なのに、
似たような言葉と似たような暮らしと似たような仕事をしていると、
ついつい、他人のことがわかっているような錯覚に陥り、
他者を理解するために努力するという、自然な行為を忘れてしまう。

結果、情報だけが飛び交い、心が通わない世の中が広がった。
心が通わない世界で、創造活動などできない。経済はさらに停滞する。

こんな世の中の延長線上に未来はないと思うから、
私は異業種・異地域・異世代の人々と、ナマでやりとりし、
理解し合い、学び合い、支え合い、生み出し合うことを推進している。

つながり力の強化は、やはり待ったなしの課題だ。

なんてことを、小料理屋のカウンターで、深く確信したりしている私である。


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増田紀彦NICe代表理事が、毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)
に、NICe正会員・協力会員・賛助会員、寄付者と公式サポーターの皆さん
へ、感謝と連帯を込めてお送りしている【NICe会員限定レター「ふ〜ん
なるほどねえ」スモールマガジン!増田通信】。
第75号(2015/5/7発行)より一部抜粋して掲載しました。
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