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代表から

増田通信より「ふ~ん なるほどねえ」12「走る」、あれこれ


新潟県の越後湯沢と同県の直江津を結ぶ三セク鉄道「ほくほく線」。
この路線、実は一部の人に大変な人気を博している。

土・日・祝日などに運行される「ゆめぞら」号。
この列車が日本唯一の「トレイン・シアター」として評判を呼んでいるのだ。

「海中」「宇宙」「花火」「天空」「星座」などのテーマ映像を
車両内の天井いっぱいに映し出すサービスである。
トンネルだらけの真っ暗な景色の中を走るという条件を生かしたアイデアだ。

だが、このサービスを可能にしているのには、もうひとつ理由がある。
申し訳ないが、同線の乗降客は、お世辞にも多いとは言えない。
ゆえに、車内には中吊り広告も車額広告もほとんど掲出されていない。
つまり、天井映写を邪魔する「障害物」がないからこそできることなのだ。

広告の少なさという「負」を、見事に「富」に転じた取り組みである。
と、感心していたら、今度は福島県で、これまたすごいサービスに遭遇した。

福島駅と福島市内の飯坂温泉駅を結ぶ福島交通飯坂線。
こちらも平日朝夕以外の利用者は極めて少ない。
というわけで、同線が目を着けたのは、天井ではなく、床である。

座席に腰掛ける人すらまばらな日中。吊り革をつかんで床に立つ人など皆無。
そこで始めたのが、自転車持ち込みサービスだ。その名も「サイクルトレイン」。
2両編成のうちの1両の半分が「自転車優先スペース」に指定されており、
10台まで乗り入れ可能。しかも持ち込み無料だそうだ。
自宅から自転車で最寄り駅へ。そのまま持ち込んで下車駅から目的地へ。

実に便利!

この2つの鉄道会社のサービスから学べることは2つある。
ひとつは、「ピンチはチャンス」という考え方の有効性である。
これはもうわざわざ説明するまでもないことだろう。

もうひとつは、もっと直接的な発想。
地方の鉄道車両は、いくらでも使い途があるという視点だ。

スペースが余っているのだから金融機関のATMを設置してもいいし、
行政窓口や観光案内所を置いてもいいかもしれない。
ギャラリーにもなる。図書館にもなる。音楽試聴スペースにもなる。
あるいは、日替わりや週替わりで、
起業家予備軍の実験店舗として貸し出してもいいのではないか。

それらを企画し、提案し、実施することで、
幸せを得られる人たちが、この国には相当数いるはずだ。


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増田紀彦NICe代表理事が、
毎月7日と14日(7と14で714(ナイス)!)にお送りしている
【NICe会員限定レター/「ふ〜ん なるほどねえ」スモールマガジン!】
増田通信・第12号(2012/09/14発行)より、抜粋してお届けしました。
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