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どうする?日本経済

NICeなビジネスプランコンテストは、日本を救う


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    「増田紀彦の視点 どうする?日本経済」

     第32回 
     NICeなビジネスプランコンテストは、日本を救う

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【グランプリは、伝統的染織技術を活用する「千年ジャケット」】

第3回NICeなビジネスプランコンテストのグランプリは、
22歳の野口智瑛さんと24歳の大塚眞さんとが取り組む、
ビジネスプラン名『千年ジャケット』に決定した。

同プランは新潟県の魚沼地方で培われてきた、
十日町絣や十日町紬、十日町友禅などの染織技術を活用して、
和服ではなく、洋服(男性用ジャケット)を製造する取り組みであり、
すでにいくつもの製品が世に送り出されている。

私も実物に袖を通させていただいたが、風合いのなせるわざか、
緊張感と解放感とが同時に伝わるような心地好さを感じた。

大塚さんは、プレゼンテーションの最後をこう締めくくった。
「千年続いてきた技術を、次の千年に活かす」と。

軽い気持ちで聴けば、スローガンのようにしか感じないかもしれないが、
この視点は、日本経済にとって重要な意味を持っている。
伝統技術こそ、国際競争力のもととなる国家的経営資源だからだ。


【準グランプリは、消費者自身で酒造米づくりを!と訴えた秋田の鈴木さん】

準グランプリに輝いた秋田県の鈴木尚登さんのプランもまた、
日本の伝統産業と密接にかかわるものだった。
『移住・定住酒米栽培、地酒造りコーディネート事業』である。

田舎暮らしに興味を持つ人や、日本酒の愛好家を対象に、
酒造米づくりにかかわってもらうことをきっかけとして、
人を地方へ移動させようとする構想だ。

日本酒は、言うまでもなく我が国の宝であり、輸出も伸びている。
しかし、肝心要の酒造米が足りない。酒造米生産農家の少なさゆえだ。
そこを、消費者自身の手で解決しようという訴えは、参加者に響いた。

「日本人が一日一合純米酒を飲むと、減反しなくても良い計算になる」。
鈴木さんはそう説明した。その分を輸出で補ってもいいのである。


【ローカル発のローテクこそ、国際競争力の源泉】

日本の名だたる大手企業は、ハイテク産業で世界と戦っている。
しかしハイテクは、それを生み出すためのハイテクが存在することもあり、
頭脳と資金とを持つものがいれば、どの国の誰でもが参入可能である。

かつて欧米の独占市場だったこの分野に日本が追い付き、
そして今は、その日本を中国や韓国、インドが捉えている。

一方、伝統産業は、気候や風土に根ざした原材料と、
長い年月に渡って培われた技能によって支えられる分野である。
四季豊かな国土と手先の器用な国民。
これは、間違いなく世界経済に対する日本の差別化要因である。

グローバルスタンダードという名の、「敵の土俵」に乗るのではなく、
現代世界に対応させたローカル発のベネフィットを連発しまくる。
これこそが日本の生きる道と、私は信じ、そう訴えてきた。
まさに、それを地で行くプランが上位2位を占めた。


【3〜5位も、日本の課題をビジネスで解決する秀逸な内容】

第3位に入賞したのは、熊本県の西田ミワさんが提案した、
『21世紀を生き抜く力を育てる「親子起業塾」』。
学校教育のあり方、親子関係のあり方に一石を投じる内容だ。

第4位は福岡県の村藤公一さんが提案した、
『「うれしい!たのしい!元気!」
 美容・アパレル業界を巻き込んだ新たな総合プロデュースイベント』。
厳しい業界競争、厳しい職場環境にある美容師たちに活路を提供する。

第5位は岐阜県の帆足勇一郎さんか提案した、
『ものづくり日本復活 ワクワクよろず工作室』。
地元の廃校を舞台に、まさに「手先の器用な国民」復活ののろしを揚げる。


【「つながり力で日本経済と地域社会の未来を拓く!」が開始された】

グランプリから5位までの5組に共通する精神は、
いまの日本の様々な側面に対する強い問題意識であり、
それを政治や制度ではなく、ビジネスによって解決しようとする観点だ。

と同時に、そのビジネスの実現と成長を、
多彩な人々との連携をもって推し進めようとしていることである。

NICeの理念は、「つながり力で日本経済と地域社会の未来を拓く!」である。
第3回NICeなビジネスプランコンテストのファイナルステージは、
まさに、その理念を具現化するプランのオンパレードになった。

こういう視点を持つ人々と巡り合い、賞賛し、応援することができる
NICeとNICeなビジネスプランコンテストを、誇りに感じる。


<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>


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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.37
(2015.1221配信)より抜粋して転載しました。
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