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どうする?日本経済

本当の女性活躍推進とは?


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    「増田紀彦の視点 どうする?日本経済」

     第36回 
     本当の女性活躍推進とは?
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【保育所設置は自治体の判断次第】

待機児童問題がホットだ。
今回は「保育園落ちた日本死ね」のネット投稿が火をつけた格好だが、
言うまでもなく、保育園不足は今に始まったことではない。

2103年には東京の杉並区で「保育園一揆」が発生した。
ベビーカーを押して抗議デモを行ったママたちをマスコミが取り上げ、
杉並区役所は慌てて保育園の増設を実施した。

このケースからわかることだが、
保育園を増やすも増やさないも、結局、自治体の判断ひとつである。
では、政府はすべきことはないのか?


【「働きたい」と「働かなければならない」は違う】

「消費税の増加分の一部を、待機児童解消に使う」。
こんな話が政府から出てきた。しかし、これが政府のすべきことだろうか。

政府は「保育園不足」の理由を、
「女性活躍推進が功を奏して働く女性が増えたから」と言い出しそうだが、
現実は、そんなカッコのいい話ではなく、
女性が働かないと家計を維持できない家庭が増えているからではないのか。

消費税増税でフォローするというのでは、アベコベノミクスである。
むしろ税収を企業や家庭の所得が向上するよう積極的に出動し、
無理して勤めに出なくても家計が成立する状態を追求すべきではないだろうか。

ところが、結局安倍政権も代々の政権と同様の緊縮財政を選択している。
緊縮財政とは、集めた税金をすべて使わず貯め込んでしまうことだ。
国民から預かった資金を適切に分配するのが政府の役割なのに、それをせず、
さらに消費税率を上昇させるという。これでは家計はますます火の車だ。


【働けど働けど、所得が向上しない不思議の国ニッポン】

ではなぜ、家計が苦しいのか。言うまでもなく賃金が低いからである。
実は日本の労働生産性は毎年上昇している。
労働生産性とは、労働者一人当たりが生み出した付加価値のことで、
厚生労働省の統計資料によれば、1996年を100とした場合、
2014年はおよそ120に上昇している。ところがだ!

普通、労働生産性が上昇すれば、賃金もそれに連動して上昇するが、
一人当たりの実質報酬、つまり給料は、1996年を100とした場合、
2014年には、反対に90台に下降してしまっているのである。
稼いでいるのに、給料が下がる。こんな国は先進国では日本だけ。
なぜか? 非正規雇用労働者の割合が急増したためだ。
そしてその多くが女性のパートタイマーだ。

結局、企業も持続的な経済成長を信じることができないから、
固定費増加につながる正規雇用の拡大を決断できない。

であれば政府は、増税で待機児童解消を図るなどという「裏技」を使う前に、
緊縮財政をやめ、積極的な財政出動を実施して景気浮揚を図るべきだ。


【起業が女性の多様なライフタイルを支える】

とはいえ、政策がすぐに転換する見通しは立たない。
日本人は、我が身で我が身を守る覚悟を本気で決めないといけない。

だから私は日本人に起業を勧めたい。特に女性にお勧めしたい。
起業とは、自力で金を稼ぐという意味だけではない。
生き方、暮らし方も、自らで決することができるようになるという意味だ。

以前、千葉県のとあるリサイクルショップを訪ね、
オーナーの女性にインタビューを行ったことがある。
売り場を眺めてから、バックヤードでお話を伺おうとドアを開けてビックリ。
室内に6、7人の小さな子供たちが勢ぞろいしていたのだ。
全員、オーナーのお子さんだという。

バックヤードはオフィス兼倉庫兼託児室というわけだ。
ショップの売上高で、その子たちの生活費は賄えるそうだ。
なおかつ、目の届くところに子供たちを置いておけるから保育所も不要。
起業したからこそ可能になったライフタイルである。

私はこういう選択をする女性を増やすことで、女性の活躍を推進したい。

<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>


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「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.41
(2016.421配信)より抜粋して転載しました。
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