■NICe東京定例会 第1回 2009年 5月25日
第2回 2009年 6月29日
第3回 2009年 7月27日
第4回 2009年 8月31日
第5回 2009年 9月28日
第6回 2009年10月26日
第7回 2009年11月30日
第8回 2010年 1月30日 (特別) NICe東京定例会レポート
第9回 2010年 2月22日

第1回 NICe東京定例会レポート


 2009年5月25日(月)、NICe会員のための、NICe会員だけが参加できる、学習と交流のための場・第1回「NICe東京定例会」が、神田にある リーダーズサロン『なみへい』にて開催されました。申し込み定員40名をはるかに超え、出演者などもあわせると総勢54名が集いました。
20090601152443.jpg 
第1回のプレゼンテーターを務める
株式会社GDP 代表取締役 鈴木一樹氏


【開会のあいさつ】

20090601153120.jpg

NICe東京定例会の実行委員会・委員長 佐藤浩司氏の司会によりスタート。

ディスカッションの進行役、ファシリテーターを務めるNICeチーフプロデューサーの増田紀彦氏のあいさつから。

「NICeは『つながり力を強化しよう』というスローガンを掲げています。私見ではありますが、世界経済は今、不況というより適正化しているんじゃないか と認識しています。ここ数年、極めて人為的、あるいは不自然なバランスで経済は膨張し、はじけ、収縮して小さくなっていると思います。小さくなっているの で大変ですが、適正な規模で、適者が生存していく時代だと思います。

そんな世の中で、自らが適正な存在であるために、大いに経営者魂を磨き直して、勉強し直すのが大事だと思います。と同時に、縮まった市場を相手に、ドン・ キホーテ・デ・ラ・マンチャのように、ひとりで立ち向かうのは大変困難。人間、万能ではありませんから。だから、自分に足りない経営資源、それは他の人、 他の企業が必ず持っています。つながり力とは、同じ魂を持っていて、なおかつ、違う能力、経営資源を持っている者同士が、信用し合って、手を組んで、共に 伸びていく、共にマーケットを掴んでいく。そういうことを成し遂げる力のことです。

今日は、そのつながり力をリアルの場で高める場にしようと思っていますし、定例会は回を重ねるごとに、つながり力を高める。そういう勉強会にしようと思っています」


【プレゼンテーション&質疑応答】

増田氏

「プレゼンに沿って、皆さん一緒に彼の身になって、自分が彼ならどうするかという観点で知恵を出し合って下 さい。穴や不足もあるでしょうが、発展す るために!という肯定的な観点でご意見を述べてください。プレゼンテーターの事業をモデルにして、考えることで、自分の発想力、見識を高めていく。そして また、彼とつながる機会を探り出す。さらには、他の意見を聞いて、自分と近い考え方だとか,センスが合うとか、こういうセンスの人を求めていたんだとか、 そういうネットワークが起きていくような場にしたいのです。時間は限られていますが、集中して勉強しましょう」

20090601155508.jpg
 NICe東京定例会 
実行委員会・委員長 佐藤浩司氏

 

20090601155819.jpg
NICeチーフプロデューサー
増田紀彦氏

プレゼンテーターの鈴木一樹氏は、オーストラリア在住中に見た自転車広告に着目し、環境に優しいエコな自転車広告ビジネスを展開しようと起業した。


このような自転車広告メディアは、オーストラリア、アメリカ、フランスなど、欧米各国では既存だが、日本では初。また、トラック広告が競合となりうるが、 ジーゼル車規制が強まっている昨今、トラック広告よりも優位性が高いと予測して事業を計 画。特に、人口密度が高い、日本の大都市では十分に可能ではないか と判断し、資本金300万円を工面して、2008年に会社を設立。

しかも、この定例会の10日前になる5月15日に、鈴木氏の新広告媒体「エコプロモーション」は警視庁本部から走行を認められたばかり。その特製の3輪自 転車実機を、『なみへい』入り口前に展示し、本日にプレゼンに臨んだ。そんな鈴木氏の現在の課題はマンパワー。取締役は鈴木氏ひとりで、パートナーも社員 もゼロ。ひとりで事業を行うには、限界が見えているという。

増田氏

「トラック広告はCo2バンバン出しますが、自転車は、せい ぜいこぐ人がハァハァするぐらい(笑)。非常にエコなメディアですよね。本当にいいアイ デアだと思います。海外で既に成功しているビジネスモデルを日本へ持ってくる。これはアイデア発想の定番です。とはいえ、国が違えば規制も異なります。さ きほど、鈴木さんはさりげなく言っていましたが、警視庁に公認されたのは、わずか10日前。公道を使ってビジネスを始めようと、屋台や移動店舗を考える人 も多いのですが、日本の法律は厳しいです。道路上で、往来以外の目的で何かするのはとて難しい。そういう中で、よく認められたなと思います」

20090601160055.jpg
 

 

「ということで、心置きなくこのビジネスをできることになり ました。条件も市場も揃った。しかし、人がいない。明日からでも取締役になってくれる人が欲しいと彼が言っているのは本気です。鈴木さんが用意した資料の 中に、内部分析が記されています。とても正直に事業概要書を書いているのがわかりますね。リスクや弱点を吐露した上で、協力をあおぐ。とても好感が持てま す。というわけで、今日のテーマは、新しいビジネス、小さなビジネスの共同経営について勉強できればと思います。パートナーを捜す時、どうしたらいいの か、その点を考えていきましょう。でもまずは、事業そのものに関する質疑から始めましょう。質問ある方どうぞ」

20090601160418.jpg

 

20090601160527.jpg

 

20090601160623.jpg
配付資料
「基本成長戦略/事業概要書」

西田氏

「以前に メーカーでマーケティングを担当してい ました。その時に、ラッピングバスの活用を検討したことがあるのですが、鈴木さんの競合モデルはトラック広告ですよね。トラック広告って、通行人が一番最 初に気付くのは、大音響です。音についてはどのように考えていますか?」  

鈴木氏

「今はスピーカーを買うお金がないのですが、やるつもりです。1カ月前に大手ゲーム機メーカーさんが興味を持って下さり、お台場を走らせようとなっ たのですが、音はどうかと問われて、できます!と即答しました。ただ、苦情も聞きますので、音響のボリュームはどうしようかと。トラックのようにある程度 のスピードで走り去るものではなく、歩行者の横をゆっくり走るので……。でも音を出す方向では営業しています」

増田氏

「面白いですね。音でまずアテンションさせるというのもありだけれど、横でガンガンされたらうるさいというメリットとデメリットが共存しますね。どうですか?」

阿川氏

「音はやはり度を超さないほうが……。でも、度を超さないと広告としてはしょうがないですね(笑)」

浦上氏

「エコと言うなら、民族音楽とか。音というより も音楽というポジションでやったらどうでしょう。クライアントのニーズもあると思うのですが、フェアトレードとかロハス的なアフリカの音楽など」

榎本氏

「昔からあるお豆腐屋さんとか、音だけじゃなく、匂いでわかる焼き芋屋さんとか。音と匂い、そういうアテンションならばありじゃないですか?」

増田氏

「そうそう、音というよりサインのようなね。ラーメンのチャルメラの音とか、金魚売りの声とか、記号的な音ですね。エコならではの音を浸透させるの は大変かも知れないですが、逆に、第一人者にはなれますよね。新たに作曲してもらうとか、エコのイメージをモチーフにするとか」

山本氏 「お客さんとして考えられるのはパチンコ業界かなと。その新規開店で使いたいと要望があるのではと思ったので、やはり音は必要かと思います」
増田氏 「そうですね、トラック広告よりも狭いエリアでのプロモーションで、訴求力もある。僕もパチンコ店が思い浮かんだですけれど、鈴木さん、どうですか?」
鈴木氏 「さきほど、定例会の前にも話しに出ました。新規事業でエコを謳っているので、お客さんにする企業のイメージには気を付けなければと思っています」
増田氏 「誘惑は来るぞ??(笑)。今すぐにナンボでも出すって言われたら?」
鈴木氏 「うわぁ、飛びつくかも(笑)」
増田氏 「さて、そのうえでエコとパチンコ屋さん。イメージが相反するでしょうか」
鈴木氏 「相反するとまではいかないとは思うのですが。パチンコ屋さんもやりたいというところあるでしょうね」
渡辺氏 「パチンコ業界のマーケティングをしている知り合 いがいるのですが、最近は変わってきましたよね。軍艦マーチのジャンジャカじゃなくて、寛げる空間づくりを心掛けている店も増えて来ています」
増田氏 「そ う、託児所とか図書室などを設けていたり、山荘かと思うような外装の店もありますね。これまでは、いかに目立つか、つまりいかに環境に溶け込ま ないかで存在をアピールしてきたパチンコ店も、今はロハス的な店も出て来ている。逆に、エコを大事にしたいというパチンコ企業のイメージを打ち出せるって こともありますよね」
横堀氏 「ちょうど、さいたま市長選挙があったのですが、 選挙カーも自動車ではなく、自転車になってきていますよね。今、車の利用が普通のいろんなものも、自転車に置き換えられるのではないかと思います」
武本氏 「差別化のひとつとして、人が乗っている、人が こいでいるというのが大事だなと。言い換えれば、実演販売や通行人に話しかけられるのも強みかなと思います。そういう攻め方もできるので面白いと思うので すが」
鈴木氏 「実 演販売についてですが、これは警視庁や他にも確認したんです。走るのはOKですが、走りながら、または停めて何かするのは法律や東京都の条例で できません。ティッシュ配りやパンフ配りはダメだと言われているので。海外では実演販売をしている光景をたくさん見ているのですが日本ではNGです」
武本氏 「しゃべったりはどうでしょう? 僕が言いたかったのは、搭載している広告はPRの一つの側面でしかなくて、人が話すことによって、より具体的により深くPRできるんですよね」
鈴木氏 「それ、聞いてみます。確認できることはすべて聞いておいたほうがいいので」
増田氏 「停まって何かはできないけれど、動きながらなら可能性があるわけだ。じゃぁ、人間が乗っている、こいでいる、この資源を使わない手はないですよね。これを深められませんか?」
山里氏 「はい。それと、パントマイムのように声を出さ ないほうがいいんじゃないかと。例えば、ディズニーランドのミッキーマウスみたいに。自転車のドライバーが信号で停まった一瞬にパントマイムするとか、停 まる時を利用して何かするとか、風船付けるとか」
増田氏 「ペプシマンみたいなのが、この自転車をこいでいたら面白いね」
斎田氏 「いろいろな意見を聞いて決める前に、私が事業概要書を見て思ったのは、ブランディングと言うか、この商品のパッケージの概念がないでんすよね。ネーミン グは?と思ったら、エコ自転車となっていて、その名前からどういう商品なのかという概念が浮かばないなぁと。どういう商品か、その概念を決めてから、音を どうするとか細かいことを考えていったほうがいいんじゃないかと思いました」
増田氏 「おっしゃる通りですね。オーストラリアの事例はモチーフであって、鈴木さんがそれと同じである必要はないですからね。武本さんが言ったように、音と広告が一緒になって魅力を発するとか、榎本さんが言った匂いとか、それってオーストラリアではない手法ですよね?」
鈴木氏 「はい」
増田氏 「うまそうな匂いを発する、うなぎのチェーン店とかね。オーストラリアの事例をモチーフにして、いろんな方法を組み合わせることで進化できるかもしれません。そうなると、エコプロモーションは、単に自転車を使うことだけではないかもしれなくなりますね」
斎田氏 「ベロタクシーが成功したのは、あのネーミングも大きいと思うんですよ」
鈴木氏 「はい。名前は大切ですね。私が特許庁に商標登録出願している名称は『エコプロモーション』なんです」
斎田氏 「それだと自転車というイメージができないのでは?」
鈴木氏 「自転車に広告を付ける、ではなく、動く広告というイメージにしたいのです」
増田氏 「単なる自転車広告ではないってことですね。こいでいる人間もエコの一部として訴求できるわけだから。なるほど。強化ポイントが見えてきましたね。さて、 こんなに可能性があるビジネスですが、今、このビジネスをしているのは日本で彼しかいません。ビジネスモデル特許も取っていない。ですから皆さん、今すぐ パクれますよ??(笑)。あの自転車さえゲットする方法さえわかれば」
鈴木氏 「輸入元と総代理店契約は取ってあります!」
増田氏 「なるほど。抜け目ない! さてでは本題。一緒にやる人が今いない。それが鈴木さんの弱点です。どうしましょう」
石松氏 「弊社はエコ系のノベルティをつくったり、支援をしたりする会社です。国産の間伐材を用いた大手コンビニのAD箸も当社の取り扱いです。人を採用するしないもあるでしょうが、エコという切り口で、一度ゆっくりお話しさせて頂ければと思います」
増田氏 「推進体制を内部につくるだけでなく、石松さんのような外部と提携するという方法もありますよね。鈴木さん、どうですか?」
鈴木氏 「提携も考えています。輸入権を持っているので、レンタルするのもありかと。ドライバーも登録制にして、合わせてレンタルするという提携も考えています」
増田氏 「内部にも当然人材は必要でしょうが、早く展開する必要性が出てくるとなると自社だけでやっていくのは苦しいですよね」
榎本氏 「フランチャイズは考えていないのですか? 今は、日本の総代理店だということですが、ディストリビューターを見つけておかないと、イギリスの本社が、『あっ日本でもマーケットが広がった』と思え ば、日本に進出してくる可能性もありますから。早く力をつけて広めたほうがいいと思います」
増田氏 「ですよね!侮れないと思います。榎本さんは、海外との橋渡しをずっとして来ているので、いろいろ教えてもらうといいと思います」
鈴木氏 「よろしくお願いします」
吉田氏 「さきほど、人の部分で、ドライバーを登録制にとのことでしたが、バイク便などとは違うと思うんです。単なる労働力として見るのではなく、理念をしっかり受けとめて、鈴木さんのためならという人材を採用していかないと、と思います」
増田氏 「そうですね。当初はドライバーを事業モデルの一部と考えていなかったですもんね。でも今日、そのセンが出て来たし、それがオーストラリアとの差別化、発展系になるとわかってきました。そうそう、大相撲の地方場所で、幕下以下があれをこいだら受けそうだけど。あの自転車は、お相撲さんでも乗れる?」

鈴木氏 「総耐重量からすると、ドライバーの体重は85kg以下ですから……」
増田氏 厳しいね。何かと言うと、ドライバーが重要だと思ったんで。ドライバーを含めた意識の共有の部分。斎田さん が指摘したように、ブランディングがまだですけれど、一緒にやるなら、共感してくれる人、あるいはブランディングに直結する人がいいですよね。ただそれだ けの人を採用するのは大変なことです」
20090602132041.jpg
 

 

武本氏 「ド ライバーは、自社で採用しないとダメなんですか? パッケージにして、クライアントに走らせるのもありかと思うんです。昔、大手飲食店チェーンと仕事 の関係があったんですが、その会社も昼間はやはり弱いんです。スペースの有効利用するために昼はカルチャースクールを開いたりしていました。飲食店業界っ て、ピーク時は人を使いますが、それに合わせて雇っているとピーク時以外は余ってしまう。それで外でビラを配ったりしている。そういうスタッフがあの自転 車をこいでいたら、すごいプロモーションになるし、それをパッケージで売ればいいかなと。人件費のエコになるかなと」
鈴木氏 「もっともですが、事故だけは避けたいというのが一番で、ドライバーズマニュアルをつくって、教育もしなければとは考えています」
増田氏 「教育をしていけばいいってことですよね」
横堀氏 「タクシー運転手ってどうですか? 運転もプロだし、道もよく知っているし、法律や交通ルールもよくわかっている。いつも座って運転しているから、自転車こげば、メタボ対策(笑)になるし、お小遣いになるし、提携できるんじゃないですか」
鈴木氏 「それ、新しい発想です! 警視庁からは、自転車は車両だと。通行人に近い存在ではなく、車両なんだと強く言われましたから」
増田氏 「ドライバー全員がタクシー運転手でなくても、教育の柱になるのはありですよね。武本さんが言ったパッケージも、指導付きでやったらいいですよ。大手飲食 店はそろいの衣装もあるわけだし、コスチュームの問題もクリアでできる。安全性をどう担保するかということで、教育システムもあるのだぞと。道交法に精通 したプロのグループをつくるとかもありですよね」
阿川氏 「スタッフは今まで募集していて採用できなかったのですか?」
鈴木氏 「5月15日に警視庁から認められるまでは、事業ができるかどうかわからなかったので、募集はしていませんでした」
増田氏 「でも今は募集できますね。もし取締役やりたいって人が来たら、実際、鈴木さんどうします?」
鈴木氏 「2、3時間話し合う、……ですかね」
増田氏 「どうですか皆さん。共同経営者を見つけるって大変ですよね。決裂したらあっという間にポシャることもあるわけです。非常に重い判断をしなくてはいけない。誰か、アドバイスしてくれませんか?」
久田氏 「ハイ! 大学生インターンを10人集めるとか、よくありますよね。体育会系で元気のある子とか、プロモーションできる子とか、そういうモデルで、ビジネ スプランを勉強しながら一緒につくろうよというところから始めると、こちらは社会人としてのアドバンテージがあるわけですから、学生の皆さんも言うことを 聞いてくれやすいんじゃないかと。いきなり取締役よりも、そういう仲間の集め方もあると思います」

20090602142051.jpg

増田氏

「強力な役員をひとり見つけるのではなく、いろんな能力を持った若手軍団と共に成長していく。イメージできますね」

久田氏

「若い人と社長のマッチングの場、ありますからね」

斎田氏

「それで、ドライバーから始めてもらうとか」

浦上氏

「社会起業家へのプレゼンとかしたことはないのですか? 社会起業家に詳しい人もこの中に居ると思うんですけど」

増田氏 「インターシップやチームを組むのは、鈴木さんが思う以上に、社会活動としてのインパクトもあるかもしれないですね。ここでちょっと話しを整理すると、取締役を見つける、外部の既存企業と提携する、インターンシップや若い人のグループをつくって運動のように盛り上げる。これ、全部やってもいいですよね。でもやはり、それらのオペレーションをするための人材は必要ですね」
中野氏 「質問なのですが、自転車はハードですか? 男性にしかこげないですか?」
鈴木氏 「身長160cm以上が規定です。ある程度は体力も必要です」
中野氏 「実は、コスプレ関係のNPO法人を知っていて、メンバーは目立ちたがり屋さんなので、喜んで自転車に乗ってくれます。たぶんタダで。人に説明したりはできなくても、派手に出てくれって言えば、出てくれます。女性もいるので、どうかなと」
鈴木氏 「サドルの位置はもう少し低くしようと考えています」
増田氏 「そういう橋渡し的な話、中野さんからできますか?」
中野氏 「ハイ、できます」
増田氏 「専従は難しくても、パートナーシップできそうな人がいますね。これは日本初ですし、大成功してほしいと思っています。いろんなアイデア持っている人も多くいるし、そういう人達に仲間になってもらって、それぞれの得意分野で盛り上げて、出資してもらって、いずれ配当出せるまで持って行こうという訴えかけもできますよ」
今駒氏 「学祭だけでなく、大学の構内で走らせるのはどうでしょう。大学にはネットワークもあるし、大学同士、また大学と企業とのネットワークもあります。学生から、教授、マスコミへと目を付けてもらう可能性も高くなる。いろんな大学で走って、話題づくりをする。また、プロモカーですから、それ自身を使って人材を集めるのもどうかと」
鈴木氏 「あぁ、確かに。先日、池袋で停めて休んでいると、車体を見た若者が『そのバイトないんですか?』と声をかけてきました」
桑原氏 「そんなに人件費も払えませんよね? 広島県の宮島でも学生のビジネスモデルで人力車をやっている人がいて、学生達はそれで各地へと独立していくんです。そういうのも面白いかなと。それと、どうしても学生やバイトって、気にしていた安全とか、ドライバーの均一的な人材をつくれるかが重要だと思うのですが、鈴木さんがテストをつくって、認定書発行するなどはどうでしょう。エコプロマイスターみたいな。それで、登録していると、ネットでいついつどこで何人必要だから来ないか、呼びかけもできるんじゃないかと。もうひとつ、自転車振興会はどうですか?自転車の普及にもつながります。例えば競輪選手に走ってもられば迫力があるし。選手にはトレーニングにもなるし。自転車普及にも競輪業界にも貢献できますよね」
山田氏 「成功したビジネスで思い付いたのがあったのですが、広告の裏の無料コピー。同じように、社会的な意味があることだと思うんです。例えば、その地域に詳しいドライバーが道案内できるとか、防犯に役立つとか。地域で役に立つと、ありがたがられて、そうすると企業もついてくれる。お金を出すのは企業ですが、決めるのは人間なので、ああ、あの会社ねって、好印象になるんじゃないかと」

増田氏 「なるほど。地域に愛されると強いですよね。さて、もっと話したいのですが、もう時間です。今日は初めての会でしたが、プレゼンをもとに皆さんの意見を生かしてイメージが重なってきましたね。わずかな時間でしたが、皆さん、どうでしたか?情報と情報、知恵と知恵がぶつかって、スパークして、大いなる発見があったと思います。素晴らしいプレゼンテーションをしてくれた鈴木さん、どうもありがとうございました! この後の懇親会で、さらに話しを深めてみてください。それと皆さん、外にある実機をもう一度見て、座高や重量なども体感してみてくださいね」
20090602143827.jpg
 
鈴木氏 「どうもありがとうございました!」  


【PRタイム】

20090602151440.jpg
小林京子氏 
20090602151447.jpg
浦上裕生氏
20090602151454.jpg
横堀泰子氏 
20090602151459.jpg
渡辺幸三氏
20090602151506.jpg
芸術的なバラの折り紙
20090602151511.jpg
味も好評だったえのき茸

熱い熱い第一部は拍手喝采で終わり、次は、自薦他薦の参加者4名がそれぞれ3分間のPR。

■小林京子さん
6月20日(土)・21日(日)に新潟県十日町市で開催される、「NICe交流会 in とおかまち」について。

■浦上裕生さん
文房具店の3代目で、左利き専門道具を多彩に揃えていることについて。

■横堀泰子さん
独自に開発した分析技術を対価否優先で使用してほしい、と高い技術力について。

■渡辺幸三さん
折り紙のバラと、原種に近い大きなえのき茸を持参。広島県福山市の魅力について。


交流会の会場セッティングのため、ここでしばし休憩。外に停めてあるエコ自転車「エコプロモーション」をじっくり見ようと参加者は外へ。質疑応答は外でも続き、乗り心地、座高の高さを体験する猛者も。

20090602155531.jpg
実機を説明する鈴木さん

20090602155620.jpg
またしても質疑応答が・・・

20090602155627.jpg
広告塔には
NICeのフラッグが

20090602155728.jpg
開催前の明るい時間に撮影
ご満悦の増田氏

【交流会】

移動することなく、そのまま交流会が楽しめるのも『なみへい』ならでは。料理人・鈴木信作さんが腕によりをかけた料理の数々とともに交流会がスタート。乾杯の音頭は5月月間NICeポイントのトップ独走中の田村康子さん。

20090602161138.jpg

20090602161633.jpg

20090602161754.jpg

20090602161804.jpg 

【サプライズ】

宴がそろそろお開きという頃合いを見計らって、『なみへい』のオーナー・川野真理子さんから、5月生まれのNICeなメンバーを祝うサプライズな贈り物。この日がまさに誕生日という中島陽一さんをはじめ、5月生まれが勢ぞろいし、皆で祝福! 勉強会でひとつの事案に集中し、交流会では個々につながり、また、この誕生祝いで一体感を生む。そんな粋な演出に、大盛り上がりでした。

 

20090602164311.jpg

5月生まれのメンバー集合!

20090602164318.jpg

川野さんが着火すると・・・

 

20090602164336.jpg

開花のようにオープンし、
音楽が!!

20090602164342.jpg

歓声とともに満開に!

20090602164349.jpg

ワインで乾杯
 

 

【メッセージ】

■実行委員会・委員長 佐藤浩司氏より皆さんへ

「初めてのことで、申し込み方法から全てが手探りで、皆さんに来て頂けるか、喜んで頂けるか、とても不安でした。でも結果は大満足です。記念すべき 第一回にふさわしく、見事なプレゼンをしてくれた鈴木さん、活発な意見交換をしてくださった参加者の皆さん、本当にありがとうございました。毎月最終月曜 日に開くNICe東京定例会では、このようにNICe登録起業家による事業プランのプレゼンテーションを行い、その発表をもとに、参加者が意見交換を重 ね、全ての参加者が起業家としての視点と見識を磨くことを目指しています。第2回も今回以上に皆さんに喜んで頂けるよう、頑張ります」

撮影・取材・文/NICe編集委員 岡部 恵